飲酒禁止。

彼が酔ったら。はまだ ページ45

〆．



「はまちゃん！はまちゃん！」



「はいよ」



私たちは、癒しカップルとかなんとか言われてるらしい。



まとう雰囲気が、ほわほわしてて癒されるんだって。



確かにねぇ、否定はしない。



まあ、もとはビジネスカップルだったんだけど。



私の長い片想いがようやく実り、正式にお付き合いするに至りました！



でも、解決してない問題が一つあるの。



「結局あの女の人は誰だったの！？」



私たちが別れることになったきっかけの、あの人！！



まあだからこそ今こうして付き合えてるから、感謝もすべきかなとは思うけど！



「たかひろって呼んでた！！」



家で向かい合ってお酒飲んでるんだけど、ここはハッキリさせておきたいから、私はまだ全然飲んでおりません。



「あいつにやきもちやいてんなぁ……ふふ」



「ふふ、じゃないよ！」



「あれなぁ、男友達」



「男友達………男友達！？」



「女装しててさー、似合うやろ？」



ケータイを取り出し写真を見せてくる。



た、確かによく見れば男の人。遠目からだったから、完全に女の人だと……。



「……………はまちゃんのあほ！！」



「うお、危な」



悔しくて、はまちゃんの口にお酒を注ぎ込む。



真似しないでね。



「はまちゃんなんかベロベロに酔ってまえ！！」



「へえ、酔ってええの？」



「は……？」



はまちゃんがニヤリと笑う。



その数十分後、私ははまちゃんを前に、赤面することになった。



「……やからな？聞いてる？」



「き、聞いて、る」



「Aの喘ぎ声録音しよかなーとか思ってさ」



はまちゃんは酔ったら、饒舌になり、



私の好きなところを一つ一つ丁寧に話し始めた。



「感じてる時の顔も、好きやなぁ。泣きそうやのに、もっと、もっとって。可愛ええわぁ」



「もういいよ……」



恥ずかしさで俯くと、



「ああ、じゃあ話は終わるわな？実際見た方が早いんやし」



「へ、いや、そういうつもりじゃ…！」



はまちゃんが私を引っ張って、お風呂場に連れていく。



「ま、まさか……」



「これで、わかりやすいよな？ほら、今の顔も……ちゃんと鏡見て？」



顔から火がでそうだけど、こんなはまちゃんも好きだな……と思った。



〆．

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