View of blind【ONEPIECE】 (ページ22)

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19話ページ22

　
　
　
ﾁｮｯﾊﾟｰ「う〜ん…本当に痛くないのか？」

『何も…普通と変わらないよ』

ﾁｮｯﾊﾟｰ「痣とか内出血とか、そんな感じだな。でも痛くないなら…」

ブツブツと呟きながら僕の手を診るチョッパー。
僕にはどんな見た目なのか見当もつかないけれど、何事もない様子ではないようだ。
痣だとすればぶつけてすぐできるはずだから…きっと原因は今日の行動にある。

やはり昼間のアレが原因か…

ﾁｮｯﾊﾟｰ「とりあえず……！？ど、どうしたんだ！？」

『え？何が…？』

ﾁｮｯﾊﾟｰ「痣が！大きくなってる！！肘まで広がってる！」

『え、』

痣が広がるなんてそんな話…ありえない。
しかも手首から肘にかけて。

ﾁｮｯﾊﾟｰ「これは怪我じゃないぞ！！だ、誰か他のやつにも…ロビーン！！」

只事ではないと判断したのか、医療室に僕を置いてチョッパーは出て行ってしまう。

怪我、じゃない…？
全く痛まない手。広がる痣。
これは、まるで…

ﾛﾋﾞﾝ「王子様も無茶をするのね」

『…無茶はしてないはずだけど』

ﾛﾋﾞﾝ「ナミに聞いたわ。昼間、少し喧嘩をしたそうじゃない？」

『ただの一般人だよ。能力者でもなんでもない。原因は…その男じゃないよ』

ﾛﾋﾞﾝ「あら、断言するのね」

能力者ならそれこそ能力を使って精霊だろうと屈服させているだろう。
それをせずに暴力だけで言うことを聞かせようとするのは、何も力を持たない者だからだ。

『手首から肘まで原因不明の痣なんて…』

ﾛﾋﾞﾝ「…指先から肘までよ」

『っえ？』

どうやら右手の中指まで蔦が絡みついたように紫色になっているらしい。
自分の体に起きていることが現実と思えず呆然とする。

ここまで来て思い当たることはただ一つ。
…あの精霊、加護とか言って僕になにか付与したな。

一旦医療室を出てナミさんを探す。
ウソップくんが叫んで、サンジくんは手に持っていたお盆と食器を落とした。
…申し訳ない。

『サンジくん大丈夫？』

ｻﾝｼﾞ「それはお前だろ！！どうしたんだその手は！」

『ん〜…今のところはなんとも。ねぇ、ナミさんいる？』

ﾅﾐ「私はここよ」

『昼間の精霊、僕の手にキスしたとき何かあったりした？光ったとか』

ﾅﾐ「…そういえば、淡い光で包まれたように見えたわ」

『なるほどね』

やっぱり何かされたな。

ﾅﾐ「それはそうとA。杖の狐どこへやったの？」

『え…』

僕の杖からは、飾りの狐が消えていた。

　