普通じゃない日常【東海オンエア】 (ページ11)

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Princess Day ページ11

Aside

とある撮影中…

『やりたくない…！嫌だ！』

私は企画の説明中嫌な予感がして

思い切って『嫌だ』と言ったら案の定

嫌な予感は的中していたようでみんなに

「1回でいいからやってみよう？」と言われた。

何を言われても私は高い所には行きたくない。

Princess Day(女の子の日)で機嫌が最高潮に
悪く体調も全力で悪かった私は思い切り
嫌がってしまった。

6人を困らせてしまった。

そしたら遅刻して不機嫌なとしみつに

「そんくらいやればいいだろ」

と言われた。

後から落ち着いて考えればそうなのかもしれない。

6人を困らせるくらいなら動画のことも考えて

やるべきだった。

でも

『うるさいなぁ…！何なのほんと！』

そう言っててつやの家を飛び出してしまった。

もちろん撮影どころじゃない。

しばらく岡崎をぶらぶらと行くあてもなく
歩いていたら

『あっ…雨だ…最悪……』

今日はとことんやらかす。

何度も謝りに行こうと思った。

でも

どうしても

てつやの家に行けない。

色々言われそうで怖かった。

雨はどんどん強くなっていって気づけば

体の至るところから水がしたたるほど

濡れていた。

まぁでもついでに頭でも冷やそうと思って

雨宿りをすることなく歩き続けた。

少ししたら

「おい…！俺こそごめんて…！帰ろ…？」

そう言って傘を差し出された。

顔を見たらびしょびしょに濡れて

右手に傘を1本持ったとしみつが立ってた。

「ごめんな。嫌だったよな。てつやん家戻ろ…？」

『何で持ってる傘ささなかったの…？』

「お前も濡れてるだろうと思って」

『バカ…風邪引くじゃん…』

「お前だけ風邪引いた時嫌だろ。ごめんな…？」

『私も…ごめん…』

自分のアホさと情けなさに涙が出た。

そしたら抱きしめてくれた。

そして静かに傘をさしてくれた。

ほんとは10分もないくらいの出来事だったと思う。

でも3時間くらいに感じて雨で冷え切ったお互いの
体を温めあった。

その後としみつが持ってきてくれた1本の傘を
さして2人で静かにてつやの家に戻った。

てつやん家に行くと1番言いたかった『ごめん』を
言うよりも先に「風呂に入れ」と言われ

「俺後でいいよ。待ってる」って言われた。

みんなはやっぱ優しかった。

お風呂から出て『ごめんね』と言ったら

みんな笑顔で「いいんだよ」って言ってくれた。

この人たちと出会えてよかった。