心が折れそう ページ15
「……ああ、君いたの」
はい、文ストで芥川君に云ってた台詞、我々の世界ではご褒美です。
でもね、云いたいことが沢山あるんですよね、私。
「太宰幹部殿。何故私の物を漁っているのです? 部下の私物を漁るのが、プライバシーを侵害するのが幹部の所業とは思えませんね」
「詰まりは? はっきり云ってくれ給え」
「私の物を勝手に漁らないで下さい」
そう云っても太宰さんは物を弄る手を止めようとしない。
おいコラ、私のスケッチブックの中を見るんじゃない。その辺の土に埋めるぞ。国木田さん、カモン。一緒に埋めようぜ。
日記は……無事だな。
「おや、今日は『帰って下さい』って云わないのだね。これはこれは珍しい!」
殴りたい、その笑顔。
「貴方が不法侵入して来るのは今年だけでもう三十六回目。云うのに疲れました。それに私は『帰って下さい』とは云ったことはありません。まあ、マフィアに所属している時点で不法も何もないですがね」
『太宰A』が日記帳の最後の頁に『太宰幹部が不法侵入してきた回数』を正の字にして書いていたから回数は知っているんだよ……。
よくよく考えたら私が云ってること、生意気だな。訂正する気は微塵もないけど。
「でも意訳するとそうなるじゃあないか」
「矢張り自覚はされていたのですね。其れならこんな巫山戯た応酬、
脳内BGM『DARKNESS MY SORROW』
「ところで蟹ある?」
「有ります」
「酒は?」
「有りません」
「ちぇ。君の立場なら購う事くらい造作もないだろうに」
太宰さんは明らかに不満気だ。
「未成年飲酒は躰に悪影響なので。まだ十一歳ですし。それにお酒の匂いは好かないので」
「君は私みたいにそれなりに強い躯を持っているだろう? 勿体無い」
ええそうですとも。
貴方と同じくアルコールには強いみたいだっていうのは知ってますとも。
でも元表社会の人間としては未成年飲酒は受け付け難いの!
「子供麦酒なら有りますが」
「……子供麦酒」
ねえ、マジかって表情するのやめてくれない?
「酒の匂いが無理だから子供麦酒という
「……夕食に、しようか」
「あ、はい、そうですね」
何これ気まずい。
そんな気持ちとは裏腹に、子供麦酒のやさしい林檎味は爽やかに喉を通り抜けた。
――って、ナチュラルに他人の家で夕飯食うなよ。
私の休日、返して。
いっけな〜い、殺意殺意!(棒)→←第一回、私の持論を述べる会
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サングリア - いえのきあさん» 判りました!定期考査頑張って下さい。私も今日から考査です…(´-ω-`) (2018年11月27日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
いえのきあ(プロフ) - サングリアさん» ありがとうございます!今はテストや課題があってなかなか更新できませんが頑張ります!終わりのセラフもテスト終わったらぼちぼち買うので、お待ちくださいませ! (2018年11月26日 22時) (レス) id: 75f23159f6 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 黒の時代…更新頑張って下さい! (2018年11月26日 16時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 長くてすみません…(´-ω-`)出来たら2つ宜しくお願いします!更新頑張って下さい (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - クルル、クローリーなどの上位吸血鬼に気に入られて心配される。吸血鬼にしようとしている。渚は四鎌童子、アシェラに出会い、話をしたことがある。四鎌童子と一緒に3年間行動した。渚はその事を覚えていない。かなり謎に包まれた渚の過去 (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢秋 | 作成日時:2018年2月10日 2時