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口悪いのは転生前からであって中也さんの所為じゃあ無いので ページ13

休みを満喫しているなかで難しい事を考えだすとは、なんたる愚行！ 明日ゆっくりと考えれば良いだろうに。
貴重なデザートタイムを自ら後味の悪いものにするとは愚かにも程がある！ 如何かしている！
頭の中で私はヒステリックにそう喚いた。
喚いて叫べばこんな難しい考え事や他者や仕事に対するストレスを発散できると思った故の脳内会議(と云う名のシャウト大会)であったが、やはり頭の中だけで解決する事は不可能に近かった。

――やっぱり、叫ぶなら実際声出した方が良いよね。
だからといって私は公衆の面前で叫ぶ様な勇気は持ち合わせていない。
いきなり叫び出したら通報されるか交番に連れていかれて仕舞うというのは火を見るより明らか。
交番に連れていかれたら、証拠さえ出てしまえば確実に死罪だろうし。世の中世知辛い。

脳内シャウト大会真っ最中、様々な気持ちがぐるぐると渦巻いている間にも、まだ見慣れない小さな手の中の大きなあんまん(、、、、)から熱が逃げていく。
先程までは素手で持っていられない程には熱かったのに。
「……食べよう」
あんまんは柔らかく、優しい味だった。

糖分も補給でき、ある程度休憩できたからか、心に余裕が出来てきた。
あのままでは危うくパンクするどころの話ではなくなるところだった。
脳内シャウト大会はいつの間にか戦争になっていた。言論の銃撃戦が勃発しており、なんなら屍の山もできていた。
自分でもこの想像力は可笑しいと思う。
本当に、如何してこうなった。

閑話休題。

今日は逢引場巡りと中華街巡りがメインなのだから、それ以外のことはこれ以上あまり深く考えずにしておこう。
時間はまだ有るのだから。
早く正確な結論を出そうと考えに考えてノイローゼになるなんて絶対に厭だし。

今日はひたすら食べ歩いて――既にかなり食べ歩いている事には触れないで戴きたい、やけ食いのようではあるがそうやって日頃の鬱憤など忘れてしまおう。

今日、西の空が茜色に染まるまではまだたっぷり時間はある。

第一回、私の持論を述べる会→←懐が寒……くない、だと……！？

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