交わらない平行線

chapter:1 ページ2

あの時、小夜と話していなかったら、この先また会えないままだったのかもしれない。


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それはバイトの休憩中だった。
バイト先で知り合い仲良くなった小夜と、たまたま休憩時間が被っていた時にこんな話を持ちかけられた。


「ねぇA、YouTuberって知ってる？」

「あ〜…見たことはないけど、聞いたことはある」

「なるほどね。私すっかりYouTuberにハマっちゃってさ！Aにも見てほしくて」

「へぇ、いいじゃん。見たことないし、見てみたいかも」

「さすが！じゃあさー、これ！カリスマブラザーズってグループなんだけど…」

「カリスマブラザーズ？」

「うん。男の人3人組なんだけどさ、この人！このジョージって人がすっごいかっこよくてさ〜、初めは顔につられて見たんだけど、動画もすっごい面白くてハマっちゃったんだよね」


そう言いながら見せられた小夜のスマホに写っている「ジョージさん」という人は確かにかっこよかった。


「ほんとだ、めっちゃかっこいいじゃん」

「でしょ？動画も見てみて〜…あ、これとかどうかな？アバンティーズってグループとコラボした動画なんだけどさ」

「アバンティーズ？ふーん、色んなグループいるんだね」

「そうなんだよ。あ、はい画面どうぞ」

「ありがと。再生〜っと」




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「はいどうもーアバンティーズのツリメと」
「エイジと」
「リクヲと」
「そらちぃです！」




「えいちゃん……？」





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