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全く喧嘩をしてこなかった訳じゃない
小さい喧嘩はそれなりにしてきた
でも、今回だけは仕事を軽く見られた気がして
簡単になんて許せなくて
ごめんで片付けられるのも嫌だった
私って性格の悪い女だな
そう思いながら撮影を見続ける
さっき樹を避けずに仲直りしていたらよかっただろうか
そう思ってる間にも時間だけは過ぎて
撮影は終わりに近付く
明日からはMVの撮影に入るから
GENEの皆さんとも撮影が一緒になる
ランペのメンバーは撮影が終わっても
個人個人でフリの確認をしにスタジオに行ったり
体を仕上げにジムに向かう
初めてのMV撮影だし、朝はいつもより早い集合だから今日は早く帰ろうと岡村さんに言われ
私たち専属3人は早くも解散になった
樹はきっとジムだろうから先に帰ろう
そう思って歩き出したが
なんだか家にはいたくなかった
樹のことを嫌いになったとか
そんな理由じゃないけど、私自身も頭を冷やそうと思ったから。
そう思った私はメモリから電話をかける
きっと明日は休みだから…
『町田さんですか!?お久しぶりです!!』
2コールで電話に出たのは
美容師時代の後輩、りこちゃん
「りこちゃんお久しぶり!
突然で申し訳ないんだけど今日家泊めて?」
『え!?なんかありました!?』
「後で話すからお願い!!」
『私は明日休みだから大丈夫ですよぉ〜』
了承してくれたりこちゃんに感謝しながら
明日の分の着替えとメイク道具をカバンに詰めた
今日家にいないけど心配しないで
それだけ樹にメッセージを送り家を出た
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作者名:ぬう | 作成日時:2019年5月24日 1時