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暗がりでスマホの画面を見つめる翔吾と合流して
寮までの道を歩く
玲於くんもそうだったけど
さりげなく車道側を歩く翔吾
翔吾「A〜」
名前を呼ばれて顔を上げると、目があった彼はニッコリ笑った
翔吾「やっぱ俺Aのこと大好き」
「えっ…」
嘘も偽りもない笑顔は、私には眩しかった
翔吾「でもAが俺のこと兄貴みたいにしか思ってないのも、玲於さんが好きなのもわかってんだけど」
少し息をついた翔吾は、また口角を上げて続ける
翔吾「それでもやっぱり俺はAと一緒にいたいよ」
眩しすぎる翔吾の告白に、思いつく言葉も見当たらなかった
翔吾「俺のこと好きじゃなくていい。Aの隣にいるのは…俺じゃダメなの？」
そんな真っ直ぐな笑顔で、そんな悲しいこと言わないでほしい
泣きたくないのに、ここで泣くなんてずるいってわかってるのに
溢れてくる涙はどうしたらいいんだろう
翔吾「それは…なんの涙？」
「わかんないっ…ごめんっ…翔吾…ごめん…」
翔吾が私へ抱く想いが、私が玲於くんに抱く想いと重なって
妙に切なくて苦しくなった
泣きたいのは翔吾の方かもしれない
毎回毎回、私が中途半端な態度をとるから
彼を傷つけるんだ
翔吾「ごめんか…俺Aに謝らせたい訳じゃなかったんだけどな」
少し悲しそうに笑った翔吾は
手で私の涙を拭った
それから少しの間をおいて口を開いた翔吾
翔吾「俺今日振られたらAに想い伝えんのはもうやめようって決めてた」
「ん…」
翔吾「でもちゃんといつでもAの味方だから
なんかあったら隼さんだけじゃなくて俺もいるって覚えてて？」
「翔吾…」
翔吾「ん？」
「ありがとう…」
生温い初夏の風に包まれた帰り道
隣を歩く彼は、その後もずっとずっと笑顔だった
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美紀 - 移行おめでとです気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月23日 12時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - ゆあさん» ありがとうございます！玲於ちゃんも主人公もこじらせちゃっとります！笑 (2019年9月22日 10時) (レス) id: de6c2eaaee (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - もどかしい感じがたまりません (2019年9月22日 3時) (レス) id: 0eaf3d3c12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬう
| 作成日時：2019年9月21日 21時
