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23. ページ23

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とにかく1人になりたかった

事務所の廊下を、下を向いたまま足早に歩いた

もちろん、玲於くんが追いかけてきて抱きしめてくれる…なんて漫画みたいな展開は用意されていない


逃げ込んだのはレコーディングルーム
ここなら、防音だから…
思い切り声を出して泣けると思ったから。

閉めた扉に支えられるように膝から崩れた私は
ひたすら泣いた

告白も、失恋すらも中途半端に終わらせてしまったのは自分なのに。

待ってと声を上げた玲於くんを振り切ったことを
今になって後悔する


「はぁっ…」

ボロボロと流れる涙は、果てしなく溢れた


ガチャ…

控えめに開いたレコーディングルームの扉

しまった…防音とはいえ会社で私…

そりゃそうだよ。事務所のレコーディングルームなんだから誰かが使うのは当たり前だ

涙でボロボロになった顔を隠すように立ち上がった

翔吾「なにしてんの…」

「へっ!?翔吾!?」

そこに現れたのはさっき帰ったはずの翔吾


「帰ったんやなかったん…?」

翔吾「1回出たけど…イヤホン忘れたから戻ってきたら泣き声がしたから…」

「それ私じゃなかったらどうしてたん?笑」

翔吾「Aの声くらい聞き分けられるよ」

ニコッと笑った翔吾に、また涙が溢れた

「ふぇ…しょうごぉ…」

手を広げて近づいたらふわっと包み込んでくれた腕

翔吾「んーはいはい」

ぽんぽんと頭を撫でながら
どしたのー?と聞いてくる彼

さっき振ったばかりの相手に泣いて助けを請うなんて、なんと都合のいい女。

そんな自分に嫌気もさしたけど、優しい翔吾の腕に甘えた私は
彼にふんわりと抱きしめられたままさっきの出来事を話した


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設定タグ:GENERATIONS , LDH , 佐野玲於   
作品ジャンル:恋愛
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美紀 - 移行おめでとです気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月23日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬう | 作成日時:2019年8月12日 1時

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