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翔吾「はぁ〜!!俺もう帰るわ今日」
パッと離れた翔吾は、早口にそう言った
「え?あ、うん」
翔吾「何?寂しい?」
ニヤニヤ笑う彼の目は、今までみたいにもう私を妹として見てくれている
「…ありがと」
それが嬉しくもあり申し訳なさもあるけど、今の私にはありがとうという言葉しか出てこなかった
翔吾「…チューしてい?」
「肋骨へし折るで」
翔吾「あははっ!折ったらちゃんと介護にきてね!」
「自分でどうにかしいや!」
ゲラゲラ笑う翔吾の笑顔は、ほんとに昔と変わらない
翔吾「じゃあ俺帰るから。またな?」
「うん。お疲れ様!」
バイバーイと手を振る翔吾が出て行ったスタジオ
GENEをシャッフルで流す私のスマホからは、
彼が好きだと言っていたInto youが流れていた。
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Shogo side
スタジオの扉を閉めると、壁にもたれかかるように玲於さんが立っていた
玲「話は済んだの?」
いつもより少しだけ低い、玲於さんの声
「はい」
顔を見たらなんだか悔しくて、弾けるような笑顔で返事をしてやった
すると、一瞬目が泳いだ玲於さん
玲「抱き合っちゃってなんの話?」
「気になります?」
玲「は?」
「気になるんじゃないんですか?」
玲「別に」
俺がAの事好きなのは、知ってるはずだ
気になるに決まってますよね?
だってアンタ…Aの事好きだろ?
「じゃ、俺帰るのでAにでも聞いてください!お疲れ様でした〜」
おい!と呼び止めようとする玲於さんの声
笑顔で逃げるように立ち去った俺
よかったね、A…
両思いじゃん…
さっきまで1滴も出てこなかった涙が溢れる顔を隠しながら、俺は俯いたまま歩いた
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美紀 - 移行おめでとです気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月23日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬう | 作成日時:2019年8月12日 1時