Anthem 3

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楽屋に戻るとメンバーが衣装に着替えてメイクが始まってる人もいた

涼「Aお着替えだよ〜」

わたしの衣装を持ってトントンっとリズムよく背中を押した涼太くんは
メイクもヘアももうバッチリ決まっていつもの王子オーラを放っている

イヤホンをつけたまま何かを呟く龍友くんはきっと歌詞の確認中だろう

メンさんと玲於くんはフリの確認をしに行ったらしく、その部屋にはいなかった

私はというと、狭い更衣室でいそいそと着替えを済ませてメイクとヘアにうつる
段々伸びてきた髪の毛は、もう肩につくくらいになってきてずっとショートだった私からしたら違和感しかないけど。

鬱陶しくなってきた前髪をかきあげていたら
その様子を見ていたメイクのお姉さんから

『前髪あげましょうか？』

との提案。

「大人っぽくなりますか？」

『大人っぽくしたい？』

「したいです！！」

わかった、とニッコリ笑ったメイクのお姉さん

前髪にドライヤーとコテを当てるとあっという間にかきあげバング

「すご！初めてやりました！」

『いいですね〜。色気でる』

「本当ですか！？」

『うん』

ニコッと笑ったお姉さんにお礼を言うと、髪の毛をサッと波々に巻いてくれて、もういつもの私じゃないみたい

『かわいい〜！』

くしゅっとバームを馴染ませた髪の毛は
ウェットなウェーブ

かきあげた前髪と相まって完全にお気に入りとなった

涼「わ！A今日の髪の毛ちょーいい！俺そゆ感じ好きだわ！」

龍「おーええやん。大人っぽい」

「ほんと！？ありがと〜涼太くん龍友くん好き〜！」

ボーカルの2人に褒められた私は上機嫌でケータイをいじる

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