change 〜Another story 10〜

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『ただいま』

「おかえりなさい」

事務所から帰ってきた樹は、真っ先に私を抱きしめて頭を撫でた

『ネットニュース見た？』

「見たよ…アカリから電話かかってきた」

『そっか』

「あんな風に書いちゃってよかったの？」

8年前叩かれたのに、同じ相手だと発表する事がすごく心配だった

『うん。むしろあんな風に書いてた方がよかったみたい』

私の額に唇を落とした樹は、ふふっと笑うとリビングのソファに腰掛ける


歳を取ったマースは、寝てる時間が増えたけど樹が帰ってくると足元に擦り寄ってくる

クシュクシュとマースの喉元を撫でながら

『結婚式いつがいい？』

樹がそう言った

「…え？」

『えって…挙げないの？』

「いいの…？」

『なんで？ダメなの？』

ふふっと笑った樹の手が伸びてきて、マースにする時みたいに私の喉元を撫でた

「…にゃ」

『あははっ！可愛いA』

「本当にいいの…？樹忙しくないの…？」

『んー？Aのドレス見たいから。』

クスッと笑った樹に、心臓がギュってなる感覚

『いつにしよっか』

「じゃあ、」


『…ふふっ、いいよわかった』

コソコソっと樹の耳元で呟いたら、ニコッと笑った彼は私の顎を持ち上げてキスをした


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