転生者は、挑戦する Lv.2【イナズマイレブン】

第083話・VSファイアードラゴン9 ページ37

茫然する飛鷹の脳裏に、これまでの出来事のフラッシュバックする。
相手側からの圧にも負担がかかっている様子の飛鷹をベンチで見ていた秋たちが心配する中、Aも響木も、久遠も飛鷹を円堂と飛鷹が話をしている様子を見ていた。



チェ・チャンスウのコーナーキック。
鬼道のマークを振り切ってアフロディが再び『カオスブレイク』の体勢に入る。
そこへ飛び立つは鷹━━━━━━飛鷹だ。

「失敗がなんだ！ 俺は飛鷹征矢だ！！」

高らかに名乗りを上げた飛鷹は、アフロディたちからボールを奪うことに成功した。
ゆっくりと、少しづつではあるがまともにチームとしてやっとまとまってきたイナズマジャパンに久遠が小さなことで呟いた。

「少しはマシなチームになれそうだな」


ボールは、豪炎寺からヒロトへ渡り『流星ブレードV2』が炸裂し、同点に追いついた。
勢いづくイナズマジャパン。だがやられっぱなしのファイアードラゴンではない。アフロディたちは積極的にゴールを狙いに来る。


「アフロディ……」

ここからでも分かる。アフロディの執念にも似た熱意。彼はきっと止まらない高揚感に胸が躍っていることだろう。

壁山が阻止しようとするが、ボールを高く上げジャンプして山を越えてしまう。

「今度は、決める━━━━！」
「一緒に行くんだァ！！」

地上を見下ろし、アフロディ、南雲、涼野の3人が『カオスブレイク』を放ってくる！
絶体絶命のピンチを円堂は、強く握り新必殺技で『カオスブレイク』を完璧に止めて見せた。

円堂も、アフロディもまだ━━━━━━━━諦めていない。


ボールはヒロトから豪炎寺、虎丸の2人へ渡りシュートを放つが、またもゴールから大きくそれてしまう。
ゴールキックから試合は再開され、ファイアードラゴンの選手に渡る前に鬼道がカットし豪炎寺へパスが回される。


「行けェ！ 俺たちの挑戦がこれで終わって言い訳ないだろう！？」
「！━━━━━━━━ああ！！」


再び『タイガーストーム』を打ち込むが……それでもシュートは逸れてしまう。



「惜しい！」
「あとちょっと…あとちょっとで、世界なのに！」

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