第192話・イプシロン改戦 その8 ページ4
デザームやや強引にAを追い越し雷門ゴールへ迫った。
「地球では、獅子は兎を全力で倒すと言う。私もどんなに弱っていたとしてもお前たちを全力で倒す！」
「止める！」
そうして放たれるデザームのグングニルが円堂を襲う。ベンチで見ていた秋が「いやぁ！」と悲鳴を上げる。
そんな中、円堂の頭の中では立向居の『ライオンはライオンでもまだ子供を見ているよう』という言葉が繰り返し再生され、ノートに書かれていた『究極奥義が未完成』という大介の文字。
「ライオン…こども…」
「円堂ォ！！」
「！」
Aが声を張り上げ円堂を呼ぶ。円堂は何かに気づいたかのように顔を上げる。だがすでにグングニルは目の前まで迫っている。
(そういうことだったのか、じいちゃん！)
究極奥義が未完成、というのは『完成しない』ということではなく常に進化を続けることを指している。
「�狎亀舛療慣��瓠�！」
円堂の進化した正義の鉄拳がグングニルを阻止した。
「何！？ パワーアップしただと！？」
「そうだ！ これが常に進化し続ける『究極奥義』！ 正義の鉄拳だ！！」
デザームはより深く笑い「楽しませてくれるなぁ」と呟く。
「だが、技が進化しようと我らから点を取らない限り、お前に勝ち目はない」
円堂が跳ね返したボールはバウンドしながらタッチラインに出た。そのボールを受け止めたのはオレンジ色のパーカーを着てフードを深くかぶった少年だった。
少年に視線が集中し、少年はゆっくりと前進しフィールドに入りそのフードを取る。その正体は―――
「！ 豪炎寺！！」
多くの試合を共にし、数々の勝利を雷門へ与えてきたエースストライカー、豪炎寺修也。
ジェミニストームの二戦目後に人知れず涙を流しながら離脱した彼が…還ってきたのだ。
「…待たせたな！」
「…っいつもお前は遅いんだよ！」
相変わらずクールに笑う豪炎寺に太陽のように輝く笑顔で迎える円堂。ボロボロの雷門イレブンも次々と立ち上がる。
「豪炎寺さんがっ…豪炎寺さんがっ…！ 還ってきたッスゥゥ！！」
「監督！」
瞳子は立ち上がり頷く。
「選手交代！ 10番、豪炎寺修也が入ります！」
第193話・イプシロン改戦 その9→←第191話・イプシロン改戦 その7
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活字不足卍(プロフ) - 若いうちにやってみたいことの一つとして、バンジージャンプがある。でも咄嗟に腰が引きそうw (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 続きが読みたい!!(クソデカボイス) (2021年2月27日 15時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
田中優香(プロフ) - 楽しみ過ぎる(豪炎寺の復帰はアツいね) (2021年2月26日 1時) (レス) id: da5dc9d8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2021年2月26日 0時
