第211話・GK、立向居勇気 ページ23
ダイヤモンドダスト戦にて円堂が出した技らしきものが円堂の脳裏によぎる。
「ペナルティーエリア外のあのプレーか…」
「あの技をマスターすれば、お前は攻守に優れたリベロになれる」
「リベロ…」
リベロ、と繰り返される聞き慣れない単語に綱海が「リベロって何だ?」と聞いた。
目金は、サッカーにおいての「リベロ」はDFとして動きながら、前に出て攻撃もするプレイヤーのことだと解説してくれた。
「決めた! 俺やるよ、勝つために。強くなるために…リベロになる!」
「リベロ円堂か。面白いじゃないか」
「キャプテンがリベロに!」
何故か震える壁山。どうやらビックリしすぎてトイレに行きたくなった、らしい。
「で、キャプテンがリベロやって誰がゴールは守るのさ?」
と木暮の問いに自然と立向居に視線が向かった。
「お、俺がですか!?」
「そんな簡単に決めちゃっていいわけ?」
「そうですよ。失礼ながら立向居くんはまだキーパーとしての経験が浅いと思いますが…」
「綱海よりマシだと思うけど」
「それを言うなって…ハハハッ…」
綱海はサッカー経験そのものが1ヶ月とない。
「大丈夫だ! 俺さ上手く言えないけど立向居からは可能性を感じるんだ! 何かものすごい奴になる! そんな感じがするんだよな! コイツに任せておけば大丈夫だって思うんだ!」
「でも…俺…俺が、雷門のゴールを守るんですか?」
タジタジになり声が小さくなる立向居に瞳子からも推される。
「ゴッドハンドもマジン・ザ・ハンドも覚えることが出来たお前だ。円堂の後継者には最もふさわしいと言えるだろう」
「うん! な、俺たちのゴールを守ってくれ!」
円堂に頼られ相当嬉しいのだろう笑顔がキッラキラ輝き始め「やります!」と決意を露にする立向居。
「しっかりな、立向居!」
「面白れぇじゃねえか! 立向居がキーパーになりゃこのチーム、もっと強くなるんだろ? だったらどこまでも強くなってやろうじゃねぇか!」
「ありがとうございます、監督! ありがとうございます、円堂さん! 俺、頑張ります!!! よろしくお願いいたします!!!」
声が力みガチガチに固まり緊張する立向居にリカが茶化すように、壁山同様トイレ行っておけば、と言うと「さっき行ってきました!」と真面目に返されてしまった。
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活字不足卍(プロフ) - 若いうちにやってみたいことの一つとして、バンジージャンプがある。でも咄嗟に腰が引きそうw (2022年6月9日 1時) (レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 続きが読みたい!!(クソデカボイス) (2021年2月27日 15時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
田中優香(プロフ) - 楽しみ過ぎる(豪炎寺の復帰はアツいね) (2021年2月26日 1時) (レス) id: da5dc9d8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2021年2月26日 0時