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第085話・裏切者めぇ、許さん! ページ39

「そっちこそ遅いんじゃない? 人を偽のメールで呼び出しといて、今頃現われるの?」

 騒ぎの中心の少年は口角を上げ怪しげに笑った。

「監督、偽のメールって?」
「そもそもここ、愛媛まで私たちを誘導した響木さんのメールが偽物だったの」
「え?!」

 ここへ来る途中に響木に連絡をして確認としたという。

「すぐに分かるような嘘を何故ついたの?」
「俺、不動明王ってんだけどさ、俺の名前でメールしたらここまで来たのかよ? 響木の名前を語ったから色々調べて愛媛まで来る気になったんだろ? 違うか?」

 不動と名乗る少年の言葉を肯定する瞳子は、彼の目的を聞いた。

「なぁにアンタらを真・帝国学園にご招待してやろうってのさ」

 不動の視線は、鬼道へ向く。

「アンタ、鬼道有人だろ。ウチにはさアンタにとってのスペシャルゲストがいるぜ?」
「スペシャルゲスト?」
「ああ。かつての帝国学園のお仲間だよ」
「何っ?!」

 鬼道が拳を震えるほど強く握った。

「ありえない! 影山の汚さを、身を以て知っている帝国学園イレブンが、アイツに従うはずがない!」

 鬼道の脳裏には、雷門との決勝戦で鉄骨を落としたこと、神のアクアを使い雷門を潰そうとしたことが浮かぶ。

「そうだ! 絶対あり得ない!」
「下手な嘘つくんじゃねぇよ!!」
「ハァ? だったら俺の目が可笑しいのかなぁ?」
「貴様! 誰がいるっていうんだ誰が!!」
「おいおい、教えちまったら面白くないだろ? 着いてからのお楽しみさ」

 ニッコリと笑う不動に奥歯を食いしばる鬼道。
 雷門イレブンはイナズマキャラバンに不動を乗せ彼の案内のもと、埠頭へやって来た。

「どこにあるの、真・帝国学園は」
「俺の言う通り走ってりゃ着くよ」

 不動と鬼道が両脇に座るAは、とても気まずく白目になりそうな気分だった。


(うっわぁ…これマジ窒息しそう…誰か助けて…)


 と思い周りに視線を向けるがマネージャーたちや後ろにいる円堂、塔子、風丸も視線を逸らした。


(裏切り者ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!)


 Aの心の慟哭は、虚空へと消えていった。

第086話・潜水艦→←第084話・不動明王



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設定タグ:イナズマイレブン , アニメ沿い , 女主人公   
作品ジャンル:アニメ
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活字不足卍(プロフ) - アリガトーアリガトー 今日もコーラが美味い! (2022年6月9日 1時) (レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 54話はた○く細胞のことですよね?それにしても本当にこの小説好き!! (2021年1月25日 20時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 作者さん、ボロくそ分かるぞそれv2さすがにそこまでは、いかないけども確かにさっくん(佐久間)も好きじゃ。でもね我の最推しは、神様仏様 "照美様" です!!(語彙力なくてすみません) (2019年8月8日 10時) (レス) id: baae3e32b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2019年7月31日 0時

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