第084話・不動明王 ページ38
「よし、愛媛に行こう！」
「ああ。影山のやろうとしていることをぶっ潰そう！」
「そうよ！ アイツを許しちゃいけないわ！」
大不評の嵐の影山。影山の人となりを知らない塔子、吹雪、木暮は、首を傾げるばかりだった。
「なあ、影山って中学サッカー協会の副会長だったんだろ？」
「そうだ。そして帝国学園の総帥だった。…俺たちのチームの」
「そんな人を、何故倒さなきゃならないんだ？」
「勝つためには手段を択ばないヤツだったんだよ！」
「それも自分の手は汚さず、人を使って相手チームを蹴落とそうとする」
「きったねぇの」
「ああ、卑怯が服を着て歩いているような男さ」
「……ッ」
さすがにここまで言われるのを聞いていられないAは、下唇を噛んだ。無論Aだってあの人がやったことを肯定出来るわけじゃない。だが、卑怯なだけの人間じゃないことをしているからこそ…父親だからこそ、辛いのだ。
「それだけじゃないアイツは、勝つために『神のアクア』を作り出した」
「神の、アクア…？」
「人間の身体を根本から変えてしまうものさ。―――神の領域にまで」
風丸の脳裏には世宇子の選手たちが浮かぶ。
「結局それが影山の逮捕に繋がったのよ」
「そいつが脱走したんだ」
「またサッカーを使って何か企んでいるのか！」
ピリピリする空気の中、壁山の気の抜ける声が背後から聞こえ円堂が「どうした？！」と振り向く。
「木暮くんが酷いんス！ これ、見たくださいよ〜！」
壁山の顔を見た途端その空気は一気に消え笑いに変わった。―――1人を覗いて。
「……」
普段であればこの笑いどころを逃さないであろうAはずっと黙って窓の外を見ていた。
5時間をかけ京都から愛媛まで指定された場所の近くまでやって来た雷門イレブンは、近くのコンビニで小休憩を取っていた。
そんな中でもAはお昼を食べることもなく、窓に肘をついて寝息を立てていた。ふと目が覚めると円堂たちが外で何やら騒いでいた。
「どうしたの？」
「真・帝国学園の生徒らしいよ」
「…そう」
Aの問いに吹雪が答えた。
第085話・裏切者めぇ、許さん！→←第083話・フィギュアはおもちゃにあらず
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活字不足卍(プロフ) - ｱﾘｶﾞﾄｰｱﾘｶﾞﾄｰ 今日もコーラが美味い！ (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 54話はた○く細胞のことですよね？それにしても本当にこの小説好き!! (2021年1月25日 20時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 作者さん、ボロくそ分かるぞそれv2さすがにそこまでは、いかないけども確かにさっくん(佐久間)も好きじゃ。でもね我の最推しは、神様仏様 "照美様" です！！(語彙力なくてすみません) (2019年8月8日 10時) (レス) id: baae3e32b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年7月31日 0時
