転生者は、挑戦する Lv.5【イナズマイレブン】

第190話・オルフェウスと影山 ページ10

翌日はイタリア代表オルフェウスとイギリス代表ナイツ・オブ・クイーンとの試合だった。
食い入るようにTVに移されたライブ映像を見るイナズマジャパン。

『試合開始から、ナイツ・オブ・クイーンの猛攻！ オルフェウスは、防戦一方です！
　そして早くも無敵の槍の態勢に入った！』

無敵の槍からエドガーが飛び出し、パラディンストライクでナイツ・オブ・クイーンが先取点を上げる。

｢イギリスは、俺たちとやったときより強くなってる｣
｢特訓を重ねて強くなっているのは、俺たちだけじゃないということだ｣

映像から見てもイギリスの戦術の切替の速さや、パスのスピード、
そして何よりもスター選手であるエドガーのシュートの威力も上がっている。

『ここで前半終了です！
　果たしてオルフェウスは、反撃の糸口を見つけることが出来るでしょうか！？』

カメラはオルフェウスの監督に就任した影山を映していた。
鬼道はゴーグルの越しにAをチラっと見るが、彼女は特別動揺した様子もなくTVを眺めていた。

後半戦、オルフェウスはフォーメイションをチェンジしDFを2人にした。
開始早々にナイツ・オブ・クイーンが無敵の槍を発動しオルフェウスのゴール前まで躍り出たが、
オルフェウスの選手たちがシュート前にエドガーからボール奪う。
そして攻め方も変わった。
これまではドリブルが多めだったオルフェウスが、
高低差を使ったパスを回すようになりフィディオが2点ゴールを入れ、
オルフェウスは逆転し試合に勝つことが出来た。


「鬼道…今の」
「ああ。間違いない。イタリア代表の力を引き出し、イギリスを破る作戦を授けたのは影山だ」
「影山…」
「ケッ…」
(率いて間もないチームをこれほど劇的に変えてしまうとは…
　あの人は指導者として衰えていない。むしろ以前よりその力は強大になっている)

その後の練習、円堂、鬼道、不動、佐久間はかなり力んだ様子で練習に行っていた。
それを察した久遠が練習を中止する事態になり、それぞれ時間が余ってしまうことになった。

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