第184話・VSジ・エンパイア10 ※ ページ4
待合室の中継テレビで見ていた円堂たちも椅子から立ち上がる。
「すげぇなA!」
「エミリアが守りのリズムを崩したせいで、テレスも上手く立ち回れなくなっているみたいだな」
「ああ。以前Aが言っていたが、所詮相手は中学生。メンタル面はプロとは違う。
おそらくエミリアは元々メンタルが強い選手ではないのだろうな。
油断していたとはいえ立向居にシュートが止められただけで相当参っているようだ」
「Aはそこを突いたのか!」
円堂、佐久間、鬼道が賞賛と分析をする。
(司令塔としてではなく、冷静に物事を判断し戦略を立てている。
九重A……話にたがわぬ、いやそれ以上に研鑽された実力の持ち主のようだな)
隣で聞いていたフィディオも改めて、世界に名が轟く彼女の実力を目の当たりにすることになった。
「大丈夫か」
「すまない、油断した」
ホルヘに手を差し伸べるテレス。
するとAが前に現れる。
「さて、次は私が相手になるけど……君に止められるかな」
「!……挑戦状なら受けるぜ」
「いやいや、挑戦状じゃないよ。勝利宣言、それだけ」
不敵な笑みを浮かべイナズマジャパンの陣地へ戻って行くA。
彼女にはチームメイトが駆け寄り、話しながらポジションに着いて行った。
「くっそ、ナメやがって!」
「!!……」
エースストライカーの弱点を見抜き、アンデスのありじごくを封殺し、失点を許した。
ジ・エンパイアの隙を突いてくる。
Aという存在がそうするのであれば、彼女が頼りにする円堂、鬼道がいたら━━━━━━━
という想像が過るテレス。首を左右に振って考えを振り払う。
「とにかく、この1点を守りきれば俺たちの勝ちだ」
確実に勝つためにはもう1点欲しいところだが、エミリアのシュートが入らないのでは、
追加点を諦め得意の守りに集中すべきだと判断したテレス。
もう一度アンデスのありじごくで、イナズマジャパンを翻弄してやろうと画策する。
今度の獲物は、Aだ━━━━━━
アンデスのありじごくがAをテレスの前まで誘導する。
「ここまでやってくれたご褒美に、いいものを見せてあげる」
「なんだと?」
「私のとっておき━━━━━━世界のサッカープレイヤーよ、刮目せよ!」
不敵に笑う、影の異端児
第185話・VSジ・エンパイア11 ※→←第183話・VSジ・エンパイア9 ※
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活字不足卍(プロフ) - ごめんちゃい………でも頑張って10月中に出すよ! (2022年10月21日 23時) (レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
活字不足卍(プロフ) - 極端に言うとほぼ今日から書き始めました (2022年10月21日 23時) (レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます。 (2022年10月9日 21時) (レス) id: 883542d863 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - お仕事大変なのに更新ありがとうございます。生きる糧なので続きを期待して待ってます! (2022年10月8日 18時) (レス) @page37 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続き楽しみにしてます。頑張ってください。 (2022年10月8日 14時) (レス) @page37 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2022年9月22日 21時