第003話・宇宙人 ページ4
「見えて来たぞ、稲妻町だ」
バスの運転をしていた響木が言う。円堂たちが窓から覗くと、雷門中へ向け黒い球体が落ちていくのが見え、そして―――ドーンッと大きな音ががした。
「な、なんだ?!」
「今のって雷門中の方じゃないか!」
「ああ、急ごう! 響木監督!」
「分かっている! 全員捕まっておけ!」
響木はギアを入れエンジンをふかしバスを急発進させ、雷門中へ向かった。
雷門中へ着くとこそには瓦礫の山が。雷門中は無残にもコンクリートの塊と化していた。
「なんてことっ…」
「何が起こったんだ?」
「ひでぇ」
全員が言葉をなくしている中、火来がフラフラと埃を被った状態でこちらへ歩み寄って来た。
「校長先生!」
「おお、円堂くんか…!」
「何があったんです?!」
火来は怯えながら「宇宙人だ…」と言った。
「え、宇宙人…?」
「そうだ。宇宙人だ! 宇宙人が攻めて来たんだよ!」
「そんなっ…冗談でしょ、校長先生!」
すると瓦礫の隙間から古株、元イナズマイレブンの人たちがグラウンドに倒れていた。
全員がOBたちに駆け寄り声をかける。どうやら命に別状はなく、怪我もかすり傷程度のようだ。
何でも攻めて来た宇宙人は、雷門イレブンに試合を挑んで来たそうで代わりにOBたちが相手をしたようだ。だが、まったく歯が立たなかったと。
サッカーで試合を挑んで来たと聞いた円堂は、どういうことだ、と怒りを顕わにする。すると微かに空気を切るような音がした。その音は段々と大きくなって―――
「円堂ォ!!」
「?!」
円堂が受け止めようと構えると、避けるように空に舞い上がった黒いサッカーボール。
そして現れたのは、妙な格好をした人の形をした何者かたち。場寅がいうには、彼らが試合を挑んで来た宇宙人だという。
「お、お前たちが宇宙人なのか!」
真ん中に立った人物は、ニヤリと笑う。
「我々は、遠き星エイリアよりこの星に舞い降りた、星の使徒である。我々は、お前たちの星の秩序に従い自らの力を示すと決めた。その秩序とは…サッカー」
黒いボールを持ち上げ下にいた少女に渡す。
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活字不足卍(プロフ) - 実は何度か主人公のデフォルトネームを変えようとしたことがある (2022年6月9日 1時) (レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
SERARU(プロフ) - コメントさせて貰います♪最初から読んでいて、凄く面白いです!いつも楽しみにしています!私も真・帝国学園が楽しみなんですよね♪待ち遠しいですwww (2019年7月29日 5時) (レス) id: 3e7ed852f8 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - また、すみません!第033話はないのですか? 前のコメの返事ありがとうございます! (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - こんにちは!第032話にある「隣では塔子が付かれたのだろう」の付かれたのだろうは、疲れたのだろうではないでしょうか? (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
レンサ(プロフ) - コメント失礼します。35話の高根じゃなくて高嶺ではありませんか? (2019年7月27日 18時) (レス) id: 6d7ff987c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2019年7月24日 15時