転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ41)

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第180話・木戸川清修戦　その2 ページ41

円堂からのゴールキック。円堂は近くにいる土門にパスをする。そこへ武方三兄弟が突進する。だがオフェンスの豪炎寺、染岡がサイドから木戸川清修陣内へと走り出す。

「行くぞぉ！！」

　鬼道の合図で円堂、一之瀬、土門が走り出す。3人が交差し、集まったパワーが青白い光を帯びたペガサスの形になる。

「「〝トライペガサス〟！！」」

　トライペガサスは真っ直ぐにゴールへ向かい木戸川清修のゴールへ突き刺さった。雷門が点を入れた後、前半が終了した。

「みんな頑張って！三兄弟と中盤の連携を崩せば必ず逆転できるわ！」
「だが、奴らも後半は修正してくるだろう」
「それに、まだあの技を出していない」

　木戸川清修の切り札と言っても過言ではないトライアングルZはまだなりを潜めている。

「このまま終わるはずがない…」
「大丈夫さ！どんなシュートだろうと、俺が必ず止めてみせる！」

「手がないこともないけど」
「それ本当？」

　Aの言葉に秋が問う。

「無限の壁のときも同様に三人技っていうことだよ。1人を徹底マークすればいいけど、リスクもあるディフェンスラインががら空きになる」
「ああ。とにかく今は点を取っていこう」

　エンドチェンジして後半戦が始まる。武方三兄弟は後半早々にトライアングルZを発動。円堂のゴッドハンドでも止めきれず追加点を許してしまう。
　試合再開。友が攻める中、松野と一之瀬がチェック。だが友は勝にパスをする、そこへ鬼道がスライディングをかけるがシュート放つ。シュートは円堂の正面止められる。

「行くぞ、トライペガサスだ！」

　円堂、一之瀬、土門が再びトライペガサス放とうと木戸川清修陣内へ切り込むが、西垣のスピニングカットによりボールがサイドラインを越えた。
　それを見ていた秋が不安そうな表情を募らせる。

「大丈夫だよ、秋」
「！ Aさん…」
「いつだってそこに苦境があるからこそ、成長を見せてくれる彼らだから。今日もその成長を見せてくれるよ」

　秋を励ましように笑みを浮かべるAに吊られるように、秋も少しだけ表情が柔らかくなった。