転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ36)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:129,569 hit

第175話・決闘のような偵察ページ36

ストライカーであれば相手のGKの実力を知っておきたいのでは、と円堂が言えば勝が肯定する。更に円堂は豪炎寺よりすごいのであれば、自分からゴールを奪って証明しろ。とまで言い出した。

「うわ、マジで時代遅れの熱血くんって感じ」

　勝が鼻で笑う。そこへ鬼道が「これは五部と五部の偵察だ」と口を挿む。

「何故なら、こちらはキーパー力、そっちはFW力を見せるんだからな」

　本来の鬼道ならここで止めているだろうが、おそらく武方三兄弟の偵察を自ら行うようだ。それと同時にチームメイトへの侮辱にもおそらく腹を据えている。

「さあ…やるのか？やらないのか…どっちだ！」
「フッははは！卑怯者の豪炎寺くんと違って、俺たちが逃げるわけないっしょ、みたいなァ？」
「よし！ついて来い！」

　この七人の様子を見ていた宍戸が「大変だっ！みんなに知らせなくちゃ！」と慌ててその場から去っていくのをAが微かに見ていて、クスリッと笑った。
　Aたちは河川敷にやって来た。

「これはまた面白くなってきたな」
「偵察ってゆーか、決闘ってかんじ」
「「それなら武方三兄弟の力、見せつけてやりましょうか！」」

　武方三兄弟が一斉に走り出す。勝から空へ高く上げられたボールに努が合わせ回転する。

「これは！」
「ファイアトルネード？！」
「いや、回転が逆だ！」

「これがファイアトルネードを越える俺たちの必殺技！喰らえ！〝バックトルネード〟！」

　青白い光を帯びたシュートがゴールへ向かう。円堂は爆裂パンチでシュートを防ぐ。すると勝と友も同様にバックトルネードを放つ。驚いた円堂はその二つのボールに反応できず、ボールはゴールの中へ入った。

「何するんだよ！」
「は～い！ちょっとゴール奪ってみました！みたいなァ？」
「ちょっと待てよ！そんなの止められるわけないだろ！一度に三本当時のシュートなんて！」
「なるほど～。三本同時では止められませんかぁ」
「当たり前だ！ボールを三つ使うなんて、そんなのサッカーじゃない！」
「それじゃあ一本なら止められるわけだな？」

　すると武方三兄弟は不敵に笑いだし「やってやろうじゃん」と言い出した。するとそこへ風丸がやって来て「辞めろ！」と決闘を止めた。