転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ21)

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第160話・千羽山戦　その3 ページ21

前半が終了し、先取点を取られたまま後半を迎え、また姿を現した無限の壁に対し元気がないように見える雷門イレブンメンバーを円堂が励ます。

「みんな、元気出せよ！まだ負けたと決まったわけじゃないんだぞ？大丈夫、追いつけるって！」

　すると鬼道は円堂に近づき後半の作戦を伝える。

「後半は染岡のワントップで行こう」
「え、ワントップで？」
「確かに無限の壁は驚異だが、弱点はある」

　鬼道の言うことに首を傾げる風丸が無限の壁の弱点を聞き返す。

「無限の壁が3人技なことだよ」
「ああ、九重の言う通りだ。染岡、攻撃すると見せかけて出来るだけ5番のDFを4番から引き離すんだ。そうすれば簡単に無限の壁は使えない」
「小癪な作戦だけど、おそらく有効だ」

　全員がその作戦に頷くと、1人半田だけは反論意見を出した。

「ちょっと待てよ！豪炎寺を下げるって本当にそれでいいのかよ！そんなの俺たちのサッカーじゃない！豪炎寺と染岡のツートップ…それが俺たちのサッカーだろ！」
「確かに、それはそうでヤンスが…」

「半田」
「！な、なんだよA！お前だってそう思うだろ！」
「勝つための作戦だよ。厳しいことを言うけど、ここは全国の強豪が雌雄を決するフットボールフロンティアの全国大会。そのピッチに、君たちは立っている。仲間だから、やったことがないからって融通が利かないことは言っていられないよ。今の君たちは、全国レベルなんだから」
「……」

　Aが覇気がある声で、力強く言い聞かせるように言うと半田も他のメンバーも反論出来る様子がない。そんな中、豪炎寺が染岡に「頼んだぞ」と一言。染岡もそれを了承したようだ。

「やってみようぜ、半田」
「……分かったよ…」

　エンドチェンジして、後半が始まる。
　千羽山が攻める中鬼道がパスカットをし、染岡がゴール前に走りこむと5番塩谷が染岡にくっついて4番から離れて行く。そこへ鬼道から豪炎寺と壁山へパスが渡りイナズマ落としが炸裂する。だがそこへ無限の壁が現れる。
　塩谷はあっと言わせる前にゴール前に戻り無限の壁を発動したのだ。それからも風丸と豪炎寺の炎の風見鶏でゴールを狙うが無限の壁に阻まれてしまう。