転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ18)

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第157話・トライペガサスとは… ページ18

「Aが試合に出れればなー」
「私のラヴァボンバーだって難しいかもね」

　――あれ、かなり威力落としてるから…。
　あえて威力を落とし作った技のためおそらくは源田のパワーシールドに弾かれるだろう。

「ブラフマーストラなら或いはって感じではあるけど…」

　A個人として名前が気に入っているブラフマーストラを本気で撃ち込めばヒビ程度は入るだろうと考える。

「ねえ土門くん、『トライペガサス』だったら？」
「ああー！俺たちのトライペガサスか！あれなら！」
「何！それどんな技！！」

　食いつきがすごい円堂に土門が、3人技であり、一之瀬ともう1人で作った必殺技だ。

「3人技か」
「3人の息がピッタリと合わないと出来ないよなー！なあなあその一之瀬ってどんな奴？」

　秋と土門がアメリカ留学していた頃に出会った幼馴染で、サッカーが上手く土門たちが所属していたチームをアメリカン少年リーグ優勝に導き『フィールドの魔術師』と呼ばれていたそうだ。

「フィールドの魔術師…カッコイイ！会ってみて！その一之瀬ってどこにいんの？」

　円堂に聞かれ土門は、少々虚しそうな顔をしながら空を指さした。

「…死んじまった」
「え…」
「でも、土門くん。貴方ならあの技をみんなに教えること出来るんじゃない？」
「かもな」

　土門は必死に思い出そうするが「うーん」と唸りを投げ首を傾げ続ける。痺れを切らした円堂が「早く教えろよ！」と催促し豪炎寺も同感するように頷く。

「言葉にするのむずいんだよ」

　土門が屈み地面に図として書き始める。

「なるほど、分からん」
「おいおい…。んじゃあもっかい説明するぞ？いいか？」

　そうして土門のトライペガサス講座が始まる。すると豪炎寺が立ち上がった。

「ん？どうした豪炎寺」
「…ああ、ちょっと野暮用だ」
「野暮用？」
「まあまあ、いいじゃないか。豪炎寺には『ファイアトルネード治療法』があるんだから安心していいよ」
「ファイアトルネード治療法？？」
「円堂が帝国戦で受けたアレ」
「あああーー！あれキツイんだよな！」

　今更思い出したのか、思い出すとそうとう痛かったらしい『ファイアトルネード治療法』に苦笑する円堂。豪炎寺は、Aと円堂のやり取りを見てフッと笑てからボール片手に学校を出た。