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st黒
「でも撮影前にマンズ兄さんの誰かには、この前あった事を話しておいた方がいいかもな。」
「えっ?」
樹の言葉は不思議と優しくて心強い。
そんな彼の言葉に励ましてもらったと思ったら突然の提案。
「俺たちはもちろん、お互い助けるつもりではいるけど、もしもの場合を考えて伝えておいた方が北斗も安全だと思う。」
「うん…。」
「それに、もしまた狙ってきたとしたら全員AタイプのSnowManだって危険になる。知っておいた方がすぐに対応出来るだろ?」
樹の言いたい事は分かる。でも伝えてしまえば迷惑をかけてしまう。
俺の心の中でとてつもなく重い天秤が掛けられた。
いくら考えてもその天秤は平衡のまま。
「…俺が代わりに話すし、師匠になら北斗も安心かなーって思うんだけど。」
「深澤くんに…?」
「うん。どう?」
舞台で兄弟役をやってから、特に深澤くんには信頼を寄せている。確かに伝えるなら俺も深澤くんが真っ先に思い浮かぶ。
…それでも、だ。
「まだ不安?」
「…俺のせいで皆を巻き込んでる。そこにSnowManの皆も巻き込むのは…。」
「北斗。“俺のせいで”って考えるのはもう辞めよう。…俺が北斗の立場だったとしたら確かに皆を巻き込むのは怖いって思う。でも、1人で抱え込んでも前には進まないよ。」
「じゅり…。」
言いたいことも分かる。俺1人で解決できるか、と言われたら無理だ。頼りたい気持ちは山々。
只々怖いんだ。
もし、Nタイプに襲われたら…。
「っ、え?」
両頬に温かい物が当たったと思ったら顔を前に向けられた。温かい物は樹の手で、両頬を押されて口はまるでタコの様。
「ブッ。(笑)なに泣きそうになってんだよ、ばーか。(笑)」
「だってぇ…。」
「北斗が直接言う?それとも、俺が代わりに言う?」
もう樹には敵わないや。
心の底から信頼してるこいつに、全てを任せよう。
「樹…お願い、します…。」
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作者名:あんこ | 作成日時:2022年8月7日 19時