背伸びはいらない。 (ページ15)

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Stretch 15 ページ15

飛貴side

前の彼女は軽い女だった。

同い年の彼女と付き合っていた。

別れた理由はそう、浮気。

元々男子と仲がいい活発的な女の子だった。

今もバレーを続けているらしいからきっと先輩は彼女の名前をいうと知っている。

それから俺はバスケ部という組織自体が軽い女が多い部活と少しだけ思うようになっていた。

付き合ってもすぐに別れているイメージがあるし、男子とは仲がいい。
男に負けたくないという変な意地を持っている部分も前は好きだったのに気に食わなくなった。

裏切られ方も裏切られ方で

彼女は午前中俺とデートし、夜とかにはその浮気した男とデートするというデートブッキングをされ、あろうことかデート中に遭遇してしまい、修羅場化した。

だから、どうしてもここに来るとフラッシュバックしてしまう。

彼女に裏切られてしまった時を。

ここのファミレス大好きだから克服してまた前みたいに美味しいって食べれるように店の前に来ると

ああ、やっぱりダメだって。

まだまだ時間がかかりそうだ、スタバ飲んで今日は帰ろう

そう思った時だった

「浮所くん........？」

『え？』

こんな顔、誰にも見られたくない。
声だって掛けられたくない

「悲しい顔してる。どうしたの？」

『見ないで、下さい』

そう言ってまた店を離れようと足を動かす

「何かあったんでしょ？話くらい聞くよ？奢るから」

どうして貴方はそんな事を軽々しく俺に言うんですか。

ああ、君の事を俺は好きになんてなりたくない。