先生、煙草はもうやめて。

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JN「…いつになったら迎えに来ますか？あいつのこと」
　
　
　
　
　
　
　
　
　


屋上にぷかぷか浮かぶ雲と煙草の煙。

　
　
　
　
　
　
　
　
　

JM「そんな予定ない」
　
　
　
　
　
　
　
　
　


最近はどんな煙草を吸っても、味がしなくなった気がする。
　
　
　
　
　
　
　
　
　


JN「……教師と生徒だから？」

　

JM「違う」

　

JN「じゃあなんでですか。あいつのこと、ただ面白がって遊んでたわけじゃないでしょう」

　

JM「……さあな」

　
　
　
　
　
　
　
　
　

面白がってなかったのかと聞かれれば、そんなこともない。

あいつをオモチャにしてなかったわけじゃない。

でも、あいつのいない毎日には色が無い。

ただひとりだった生活に戻っただけなのに、何もかも全てがくだらないんだよ。

　
　
　
　
　
　
　
　
　

JN「ジミン先生、」


JM「……なに」


JN「俺、ずっと考えてたんですよ」


JM「なんの話」
　
　
　
　
　
　
　
　
　


味のしない煙草を踵で踏み潰して、屋上から校庭に向かって投げ捨てる。

そんなあからさまなマナー違反を前にしても、ソクジンは淡々とした表情を崩さなかった。

　
　
　
　
　
　
　
　
　

JN「あのとき…あの、俺の歓迎会やってくれたとき、」


JM「……」


JN「なんで先生は、屋上にいた俺にわざわざ体育館に戻れって言いに来たのかなーって」

　
　
　
　
　
　
　
　
　

「ずっと考えてたんですけど」と一息おいたソクジンに、あの日のことを思い出す。

　
　
　
　
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