おいで、恋愛しようか『LIP×LIP短編集』

結婚生活視聴率。『勇次郎』 ページ20

ｶﾞﾁｬ.....






勇「A......もう寝たのかな」





起きているよ。君のせいで人生最大と言っても過言でないくらいの大ピンチだよどうしてくれるんだよ





カバンを卓上の上に置いた彼は手紙に気が付いたようで、手を伸ばす




随分殴り書きしたせいか内容はうろ覚えだ







勇「『もう勇次郎のこと好きじゃなくなりました。探さないでね』って.......？..........」




数秒後、やっと手紙の意味を理解したのか此方へ歩いてくる








え、ちょ、バレるの速........






勇「A何してんの！ドッキリのつもり？.......下らないことしないでよ」



「..... ！」









.......下らない、だって？



彼の態度に、血管が数本弾けた気がした









.









「............ドッキリなんかじゃないもん」







立ち上がってクローゼットを出ると勇次郎は酷く驚いた顔をしていた



そんな彼の横を通ると腕を捕まれる









「......えっと........何かしたっけ？.....ごめん。分かんない..」









分からないだと？上等だ、この際全部吐き出して出てってやろう









「.......っ勇次郎さぁ！.....いっつも帰り遅いよね！？.......勇次郎が忙しいの分かるよ........分かるけど......」









涙、なんて、駄目





でも自然にﾎﾞﾛﾎﾞﾛと頬を伝って落ちていく








「........っこんな重い奴でごめんね。........だからさ、勇次郎は他の人と一緒になったほうがいいと思う.........」





私の方だよ、心にも無いこと言ってるのは



人のこと言えないじゃん







「だからさ.....勇次郎。......私と離婚」








それから先の言葉は、勇次郎の唇に飲み込まれた





ゆっくり、ゆっくり、味わうかのように角度を変えてキスされる





「......ゆう.... ...........ふぁっ！！？」









突然口内にぬるりとしたものが入ってくる




すぐに熱い舌が無くなったかと思えば今度は下唇を甘噛され、ﾍﾟﾛｯと舐められる。







その繰り返しが暫く続くとベッドに押し倒された









「.......寂しかったんだ.....ごめんね」








ちょっと嬉しそうにしているのは何故なんだ




「いっつも面倒臭い先輩に捕まってて.....本当にごめん...........だから」









耳たぶをなめられて顔が赤くなっていくのが分かる









________ヤってない分、今埋め合わせしよっか？









ﾌﾟﾁｯ.....ﾌﾟﾁｯ.....と





ボタンの外す音と水音が部屋には響いていた

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