今日もあなたに伝えます。6 (ページ23)

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A『先生？』

嫉妬した先生は
言葉がでなくなったのか
イスに並んで座って
目の前に居るペンギンを見ていた。

平野先生「俺がさ今から言うことサラッと流してくれていいから聞いてくれる？」

少し怒っているのかなんなのか、先生の感情が
分からなかった。

A『いいよ、』

先生は真っ直ぐペンギンを見たまま
私を見ようとしなかった
私も先生と同じ方向を見た

平野先生「…ただの俺のワガママで悪いんだけどさ…あいつに笑顔見せんなよ」

A『え？』

ん？あいつ？

平野先生「お前とあいつが別れたって聞いた時、正直チャンスだって思った。けど、…別れたからってあいつと関わらない訳じゃなかったのに…嫉妬で俺がどうにかなりそうだわ」

そう言って
先生は驚いた顔をする私を
寂しそうな目で見た。

きっと、先生にも色々葛藤はあって
私が知らないところで色々悩んだり
しているのかな…

A『私は先生だけだよ』

平野先生「え？」

A『先生じゃなきゃダメなの…』

平野先生「…」

A『私ね、廉と付き合ってた時…いつも頭の中には先生が居たの。忘れようとしても…何処かに先生が居た。でも今は…私の頭の中先生以外入れないの、
どうしたらいい？』

先生は
「バカだな…」って少し笑って
ポッケの中から何かを取った

平野先生「目瞑って向こう向いてて」

A『…？わかった』

先生に言われた通りに
反対側を向いて待っていると
首元が一瞬冷たく感じた

平野先生「それ1分1秒…一瞬足りとも離すなよ」

なんの事？って思ったけど
首元を触って見ると
キラキラとしたネックレスが付いていた

A『…先生』

平野先生「ﾌﾌ…やっぱりお前にはハートより星のネックレスの方が似合うな」

誕生日でも、記念日でも
何でもない日のプレゼント

一生懸命選んでくれた先生が想像できて
今まで感じたことのない気持ちを
先生が教えてくれた。

「月でもよかったな」なんて
照れ隠しなのかずっと1人で喋っている

A『先生、ありがとう』

平野先生「どういたしまして」

A『先生？』

平野先生「ん？」

A『…大変言いづらいのですが』

平野先生「なんだよ笑」

A『これ、校則違反です。』

平野先生「…校則は破るためにあるんだよ」

A『良いように解釈しないでください』