自分以外に一番大切な人。 (ページ13)

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A『…、廉…消して』

廉「え？」

A『早く消して！』

気持ち悪くて
吐き気がした。

廉「…A？」

A『…これ、いつのかわかる？』

廉「あぁ…このUSBに入れた日にちならわかるよ、」

紫耀くん、浮気してるの？
それとも私たちが出会う前の動画？

A『…浮気されてたのかな』

廉「…どうなんやろ、隠し撮りっぽかったし…盗撮されただけやと思うけど…」

A『…でも、キスしてたよ？』

廉「…なぁ」

廉に見えないように
目に涙をいっぱい溜めていると
廉がしゃがんで私の顔を覗いた

A『…廉見ないで』

廉が私の手と自分の手を重ねて
少し私が落ち着くのを待ってくれた

廉「…泣くなよ、俺が泣かした見たいやん笑」

A『廉のせいじゃない…、』

廉「ほんま高校ん時から…お前はかわらんな」

A『…変わったよ』

廉「変わってへんよ笑泣き虫やし俺がお前に触っても嫌がれへんし…」

A『ﾌﾌ…廉も変わってないね、私には優しくてすぐ私に触れてくる』

廉「はは笑変態みたいな言い方すんなよ笑」

A『…ありがとう』

あの時と何も変わってない事を
再確認してなんだかうれしくなった。

廉「あん時俺と結婚すればよかったのに」

A『…ちょっとまだ浮気って決まったわけじゃないからね？』

廉「はは笑そーか。じゃぁ俺午前休で仕事やから帰るで？」

A『…帰っちゃうの？』

廉「仕事って聞こえた？笑」

A『ﾌﾌ…』

本当に何も変わってない
大学卒業するまでは廉と一緒に居て
紫耀くんよりも長い付き合いをした。

廉は私の青春すべてに居た

あの時、本当に廉と結婚すればよかったのかなって
廉の薬指に光る指輪をみて
そう思った。