そのゆっくり、こいをする。4 (ページ37)

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2度目のクリスマスページ37

エプロンを身に付け腕をまくる

｢よし！｣

気合いを入れて冷蔵庫を開ける
ちゃんと買ってある材料を取り出し調理し始めた

今日はクリスマスだ

仕事をちゃんと終わらせて早く帰ってきた
去年は色々あってお祝いできなかったから
まずお祝いするような仲じゃなかったし…

料理の腕には自信…はあるけど
問題はケーキ

お菓子作りは何故か上手くいかなくて
バレンタインを作る時とかは楓とか桜に手伝ってもらってた
今回は1人で作れるかな

ケーキのスポンジを取り出して苺を切って…

｢生クリームってどうやって作るんだっけ…｣

泡立て器で混ぜればいいんだよね？
棚から泡立て器を取り出して生クリームをボウルに入れて混ぜる
一向にふわふわにならない

｢えぇ…なんでぇ｣

スマホで調べる

｢あっ、氷水で冷やしながら混ぜるのか｣

氷水を用意して混ぜる
今度は直ぐにふわふわに泡立った

｢こんな早く泡立つものなんだ…｣

感嘆しつつ生クリームをスポンジに塗って結構いい感じに出来た
我ながら本当にいい出来だと思う

冷蔵庫にケーキを入れて調理をする
こっちは気にしなくても順調に作れるから
ルンルンしながら作った

最後の一品が出来る頃優哉が帰ってきた

｢おかえり！｣
｢ただいま、いい匂いすんなぁ｣
｢今日はクリスマスだからね！いつもより頑張ったよ～｣

できた料理を運んで食べ始める

｢豪華やし、うめぇし、最高やな！｣
｢ケーキも作ったんだからね！｣
｢ちゃんと作れたんか？｣
｢私を見縊っちゃダメよ｣
｢ほー楽しみにしてるわ｣

めっちゃ手こずったけど…

食べ終わってお皿を片付けてケーキを持っていった

｢おぉ！意外に作れてる｣
｢意外には余計じゃない？｣

ケーキを切り分けて小皿に盛る

｢はい！どうぞ！｣

味見してないけど大丈夫だよね
大丈夫なはず…

優哉はフォークにケーキを乗せて口に運んだ
でも口に入れた瞬間固まる

｢優哉…？｣
｢あのさ…クリームに砂糖入れてないやろ｣
｢え？｣

砂糖！？
砂糖なんて入れないといけないの！？
スマホを開き調べる
砂糖を入れないといけないと書いてあった

｢入れてない…｣

急いでケーキを食べてみる
いちごの味とスポンジの甘さは感じるけど
クリームが…

｢ごめん…｣
｢はははは！泉ならなんかしでかすと思ってたから｣

失敗しないように頑張ったのに…