第12時間 人間型バグから人間へ ページ20
NO side
輝の言葉に高木の瞳が揺れる
tk「輝の…力?」
その言葉に輝は頷いた
hr『そう、僕の力。
気づかなかった?
僕だけバグが作れないことに』
tk「確かにそうだけど…力を奪った覚えなんてない」
hr『そうだよ、無自覚だもん。
バグとして生み出されてその時から僕はバグを生み出せなくなったんだ』
tk「…バグを生み出すのは懐中時計を押した本人じゃ?」
高木がそう聞くと首を横に振る
hr『力を分け与えているのは僕たちエモーだよ。
月夜見が作った懐中時計に力を入れて人間に渡す。
それを押すことでバグが生まれるんだ。
だけど僕はあの時から…力が入れられなくなった。
ユウ様のお話では雄也が力を奪っているってことなんだから…少し試すね』
輝は懐から懐中時計を取り出し、高木に握らせる
そしてネジを押させた
その瞬間、高木の顔が苦痛に歪む
バグを生み出す懐中時計は針がぐるぐると周り、時空警察と同じ9時24分のところで止まった
hr『やっぱり‼︎
バグを生み出す力は雄也が持って行ってたんだ』
輝は懐中時計を回収する
高木は額に汗を滲ませて肩で息をしていた
暗闇に浮かぶ黒の瞳の奥にある桃色の光彩が強く光る
hr『本当は名残惜しいけど…消えて、雄也』
反撃する力はないと判断した輝はハッピー・ガンを高木の胸に向けた
引き金に指をかけた瞬間
ym「動くな‼︎」
in「高木‼︎」
扉が開かれて帰ったと思われる山田と伊野尾が立っていたのだ
69人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:慧jump | 作者ホームページ:http://wakabassl
作成日時:2021年12月6日 13時