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落ち着かないのはここがジミンの家だから
というのも当然あるだろうが
自分の家がすっぽり3個は入ってしまいそうな
その広さにも落ち着かない。
一人で住むには広過ぎると思うが
ジミンが住んでると思えば
納得できなくもない。
いつの間にか離れた手は
そわそわとやっぱり落ち着かなくて
仕方なく自分の服の裾を掴む。
「何か飲む？」
大きなテーブルの上に
バラバラとポケットから物を置くジミンが言う。
だから私は"いい"とだけ答える
とてもじゃないけど
飲食する気持ち的余裕はないのだ。
中途半端な位置でぼんやり突っ立ったままだったが
バルコニーに続く大きな窓に吸い寄せられて
近付くと空が広くて
自分の家とはまるで違う景色に少し感動する。
「A」
いつの間にか隣に立ったジミンは
窓に寄りかかっていた。
「俺が寂しがり屋だって知ってる？」
腕を組んで立つジミンの横顔が
窓ガラスに反射している。
「まぁ、薄々は。」
「そっか。そうだよね。
俺殆どAの家行ってたもんね。」
踏み込んで良いのか分からない区域に
ジミンに導かれて近付いてる気がして
少し戸惑いながらもそこに踏み込む。
「独りが嫌だったの？」
「うん、なんか…女なら何でもいいやと思って
あの子達みたいなのと一緒にいてみたけど、
ずっとひとりって感じだったんだよね。」
これがジミンのこの表情の
根源だったのかと
どこか遠くを見つめて話すジミンの横顔に思った。
「みんな、俺が必要なんじゃなくて、
ジミンが必要なんだなって分かっても
止められなくて、馬鹿だけど。」
悲しそうに笑うジミン。
馬鹿なのはジミンじゃなくて
本当のジミンを知らない人達なのに。
本能的に伸びた手が
ジミンの少し冷たい手を握る。
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のぐり(プロフ) - pcmtpokさん» ありがとうございます。例え一人の人間として見ていてもジミン氏の魅力の前では少し怯んでしまう主人公にしたかったので、伝わってよかったです。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (
レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - かこさん» ありがとうございます。数多くの人と出会っても自分が本当の自分でいられる人ってほんの一握りですよね。私も憧れる気持ちで主人公を描きました笑最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
pcmtpok(プロフ) - とても！、すきでした！！主人公の鈍感な感じと、恋心に気付いたけど相手が芸能人だから気持ちに蓋をする感じ…そしてジミンの闇から救うとか嫉妬深いところとかも全てすきでした… (2021年10月22日 5時) (レス) @page23 id: 3d87e6b98f (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - また素敵なお話ありがとうございました。女の子の空気感がとても好きです。私もそんな女性になりたいなぁ。とおもいながら読んでました。沢山の人と知り合っていく中で、本当に気楽に付き合える人って一握りですよね。そんなことを改めて感じました。お疲れ様でした！ (2021年10月20日 23時) (レス) @page22 id: 21092e6db4 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - Tentenさん» ありがとうございます。親戚の人のような気持ち分かります(笑)私も途中から我が子を見守る気持ちで書いてました。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月20日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年10月16日 0時
