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百六一 ページ11

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「間に合えッ…!」

恐らくその女の刀はもう首に触れていた。俺は一瞬躊躇してしまったのだ、その女は俺の忍だった彼女だったから。それでも、俺はその刃を刀で弾き飛ばした。

そして、そのまま彼女の身体を両断した。

「…ッ!信長様!」

一切動く気配もない信長のうなじから一筋皮が切れ、血が少量溢れてきていた。まさかもう毒でも盛られたのだろうか?

「……す、…な」

「はい…?」

何か呟いたが俺には聞き取れず、もう一度顔を近付け聞き返した。それは一瞬だった。気付けば、壁に打ち付けられ首を絞められていた。

「ぁ、がっ…!?!」

「邪魔をするな!!Aが居ない世に価値はない!」

ヒュッと喉がなった。俺の前にいたのは、とても人間とは思えなかった。血の涙を流し、俺の首を押さえ付ける手は血に濡れていた。

彼は本当に信長なのか、コイツは誰だ?

「ぐっ、…うぅ…」

力が抜ける。いや、駄目だ諦められない。俺が本当に死ねば、何もかも駄目になる。
力を振り絞って、信長の身体を蹴飛ばした。直ぐに咳込み、今にも倒れそうだった。だが、俺は気が立っている信長の胸ぐらを掴んだ。

「俺は信長様の事好きです」

「……巫山戯ているのか貴様」

「ですが私、そういうツラする貴方は嫌いです。私の事殺そうとしてるくせに何でそんな淋しい顔してるんですか」

信長は、驚いたのかなんなのかよく分からないが、目を見開いた。もう殺す気はないだろう少しは落ち着いたか。手を離して、花果と思われる亡骸の前に座り込み、調べる。

「随分生意気になったな」

「死にたくも、死んで欲しくもないので」

彼女はやはり俺の側忍の花果だった。だが、先程死んだように見えなかった。そして、亡骸の片腕に透明の糸が刺さっていることに気づいた。そっと、糸に触れる。

「痛っつ…」

指が切れた。糸は切れていた。どこかに繋がれていたのか。

「傀儡か」

周りを見上げるが、人は見当たらない。信長はまだ全く動く気は無い。俺が動いてるのをただ見ているだけだ。置かれていた梯子を使って、屋根に登るとギョロリとした目が目の前にあった。悪感が走った。
今度こそ死ぬ。

「ふふふ」

動揺を抑えきれず、梯子から落ちた。あんまり高くはないが、骨1本やりそうだ。と、思ったら信長に受け止められた。

「…あ、どう」

「逃げるぞ」

どうも、と言葉を言い終える前に、信長は俺を抱えたまま逃げ出した。おい待て、やめろ。恥ずかしいじゃねぇか。



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設定タグ:戦国時代 , 男主 , BL   
作品ジャンル:ギャグ, オリジナル作品
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愛之助(プロフ) - パパゴラスさん» ウッッッッありがとうございます!末代まで語り継ぎます() あと少し(?)頑張ります! (9月2日 16時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
パパゴラス(プロフ) - もう少しで完結と聞いてなきました。読んでると胸が締め付けられて…もう…もう…(語彙力の崩壊)頑張ってください! (8月31日 9時) (レス) id: 665c1b4e56 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 如月真さん» アーッ!奥様イケマセン…私も貴方のことが好きです…(?)(((失礼しました。本当に嬉しい限りです!!ゆっくりゆっくり気長に最後までお付き合い下さると嬉しいです! (8月29日 23時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 名無しさん» 爆発してますか!!?それはとても嬉しいです(血涙) もう少し…なんですよ…何だかノロノロやってたのが寂しく感じてきます…笑 ありがとうございます!無理せず頑張ります! (8月29日 23時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
如月真(プロフ) - 好き… (8月29日 20時) (レス) id: 57a41376e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:愛之助(元大手裏剣) | 作成日時:2020年8月16日 18時

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