Notes【短編集】

一緒に：志麻 ページ19

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※コロナがない世界観です。




　クリスマスもいつもと変わらずゲーム。色気のかけらもない。まあ、これが私たちのいつも通りなんだけど。

　「あ、負けた。」

　「マジか。はよ戻ってきて。」

　最近志麻がしてるからと始めたゲームを一緒にマルチプレイしてたら敵にやられた。復活地点から急いで戻れば既に志麻が全敵を倒してた。

　「つよ…。」

　「はよレベル上げて俺の方にも来て。」

　「頑張る…。」

　レベルが高い相手の方には行けなくて、今はもっぱら志麻が私のワールドに来てくれる状況。志麻のとこに行けるようになるのは当分先かなぁ。私がレベル上がったら志麻も上がってるから一生無理な気もするけど。

　「キリええし、ケーキでも食べよか。」

　「賛成。今年はね、並んで買ってきた。」

　「天才やん。そんなお前には酒をやろう。」

　気が付けば毎年志麻の家でゲームをしながらケーキを食べるクリスマスを過ごしていて。何年後までこうやって過ごしてるんだろうな。

　「乾杯。」

　グラス、なんておしゃれなものじゃなくて缶と缶で乾杯。ケーキくらいはお皿に移してるけどそれくらい。本当にクリスマスか疑うレベル。

　「志麻は今年も予定ないの。メンバーの人たちはライブでしょ？」

　「今頃ライブ中やろな。俺に予定入ったらお前１人やん。可哀想やん。」

　「失礼すぎた。志麻より早く私に予定が入るかもしれないじゃん。」

　なんて嘘。この繋がりが無くなるのが嫌で言わないだけで、私のクリスマスに志麻以外の予定が入るわけがない。

　「それはないやろ。」

　「腹立つわー。」

　「…お前は俺と一緒にこうやって過ごせばええやん。」

　「…は？」

　「だーかーら、これからもお前は俺とクリスマス過ごせって。」

　そっぽを向いた志麻の顔は少し赤くて、笑ってしまう。今日ちょっとそわそわしてたのこれが理由？かわいいね。

　「仕方ないなあ、これからも一緒に過ごしてあげるよ。」



　昔もこれからも。


＊＊＊
　ツイッターで頂きましたリクエストで「志麻さんとゲームしてケーキ食べるクリスマス」でした。リクエストありがとうございました！ゲームほとんどしてないですね…。

作ろう：となりの坂田。→←ケーキ：うらたぬき

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