番外編-3 ページ14
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「そうか…2人は本当にいい関係だな」
「そうですか?」
「ああ。クランクアップ直前のこのタイミングで言うのもあれだが…2人をペアでキャスティングして本当に良かった」
亜嵐「…うわ、本当それ、嬉しいんですけど…」
「打ち上げとかで聞きたかった。」
「はっはっは!そうだな!言うタイミングミスった!じゃあミスったついでにもう一つ今言っておこう!
…俺はこの一ヶ月、この手で一から圭介と奈々絵を完璧に作り上げようと、お前らに厳しく演技指導してきた。まあ周りもドン引きするくらいにな。
…ふっ、そうだ。そしてそれは、俺の思惑通りに完成した。完璧とはいかなかったが、完成したんだ。…よく付いてきてくれたな。お前らはまだまだこれからだ。が、もう既に、俺の中では立派な俳優と女優だ。
近い将来 俺の人生の傑作の中に、間違いなく名を連ねることになるだろう。胸を張ってこれからも演技に精進してくれ。」
亜嵐「…本当なんで今なんですか」
「そんなこと言われたら…これからキスシーンなのに…力入っちゃう…」
「はっはっ!力入るくらいが丁度いいんだよ!
…さ、そろそろ始めるか!」
そう言って監督席に戻っていった監督の後ろ姿を見て、Aは何を思ったのか
「…始めての映画が、亜嵐とで良かったよ」
亜嵐「…なんだよお前もタイミングミスってんのかよ」
「うん。本当にありがとう」
亜嵐「…。俺も言ったほうがいい?」
「あんたは打ち上げでいいなよ。」
亜嵐「じゃあそうする」
2人、目を合わせることなく自然と笑顔になると、スタッフに呼ばれ しっかりとした足取りでセットへと足を踏み入れた。
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作者名:とまと野郎 | 作成日時:2014年11月16日 0時