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的場「格好いいじゃん」
「え、あ、ありがとうございますっ！」
しかし的場はAの予想に反して、優しい笑顔で拳を突き出してきた。Aは反射的にその拳に自身のそれを当てると、照れたように笑った。
健二郎「えーーっうわーっ、ミッション終わってしまったん！？」
賑やかな声と共に健二郎が一足遅くやってきた。
的場はそんな彼を見ると
的場「お、ナイト〜 悪いね俺が先に姫ちゃんとミッションやっちゃったわ」
健二郎「的場さぁん…(またお前かぁ！)」
健二郎はAを視線に捉えると、本日何度かの心内でのため息をついた。
的場「こんな強くて優しい姫ちゃん中々いないぞ〜 ちゃんと守ってやれよ〜？」
健二郎「それは勿論ですよぉ〜(誰がこんなやつ！)」
カメラが回ってることを意識しつつ、的場に答える健二郎。的場はそんな彼の答えに満足したのか、爽やかに手を振って去っていった。
「……すみません」
健二郎「なんで謝んねん」
「ミッション勝手にやっちゃって。美味しくなかったですか？」
健二郎「おま、ほんっ、デリカシーないやっちゃなぁ！そう思うなら最初っからやんなや！」
「……。」
健二郎(ちゃうねん！こんなこと言いたいわけやないねん！)
なにも言わずに視線をさげるAに、どうすればいいかわからず頭を掻き毟る健二郎。
「……じゃあ、私行きます」
健二郎「(だぁーっ、もう！)…おい！」
その場を立ち去ろうとするAに強めに声をかけ、ズンズンと距離を詰める。
突然近寄ってきた健二郎に彼女は目をまん丸に見開いて彼の顔を見上げた。
健二郎「お前、絶対捕まんなよ」
「はい、…え？」
健二郎「三代目2人とも生き残るって言ってんのや！その方が…美味しいやろ！」
「はい。勿論そのつもりです」
健二郎「…一度しか言わへんで」
「？」
健二郎「助けに来てくれてありがとうな」
「…はい。」
2人はその後一言も発する事なく別れた。
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作者名：とまと野郎
| 作成日時：2014年11月5日 19時
