77 / 怒り ページ27
＿＿＿＿＿ side 桃.
さっきからスタッフさんが皆バタバタしている。
よく耳を澄ませると、「担架」だの「救急車」だの、
物騒な言葉ばかり聞こえて。
…今、楽屋には7人。
Aがスタッフさんに呼び出され、
その間は居る、ってシゲも照史もソファに座っている。
全く子供みたいで、怒りを通り越して笑けるわ。
外の騒ぎも少し鎮まってきたか、という時、
楽屋に久住さんが入って来た。
久住「 今日の撮影は中止だ、
記者会見も出来るか分からない 」
橙「 は…？」
黄「 それ、どういう事？ 」
緑「 何でなん？」
久住「 …海葉さんが 」
その一言で、みんな息を呑む。
一瞬にしてシン、とした楽屋に、呼吸の音だけが響く。
桃「 Aが、どうしたん…？」
久住「 スタッフの一人に… 」
緑「 なに…？」
橙「 なんかされたん…、？」
どういう事や、
スタッフの内の一人って誰やねん、
クソ、また守れへんかった…
1人でグルグル考えていたら
いつの間にか貧乏揺すりをしていたみたいで、
神ちゃんに「のんちゃん、」と止められた。
久住「 …下手したら死んでいたかもしれない。
女性スタッフが海葉さんをプールに突き落として、
上から押さえ付けて…
そのまま身動き取れないようにしたんだと。
それをたまたま男性の技術スタッフが見つけて
止めに入ってくれたらしい 」
…そんな。
また、Aは怖い思いをしてしまった、ってこと…？
桃「 何で、」
久住「 小瀧？」
桃「 何でAばっかり…！！
こんなに辛い思いせなアカンの？！
あんなに一生懸命頑張ってるやんか！！
ダンスレッスンの時も真剣にやって…！！
今日の記者会見の内容だって、夜更かしして考えたり…！
なのに何でこんなに…っ 」
最後まで言い切る前に、力が抜けて
ふらふらと座り込んでしまった。
それを久住さんと神ちゃんが支えてくれた。
緑「 のんちゃん…、」
久住「 小瀧、お前もう今日は休め。
ここで寝ててもいいから、な？」
桃「 …でもっ 」
黄「 お前はAが戻って来た時も、
そんな酷い顔で居るんか？(笑) 」
紫「 Aビックリしてまうで、ほら寝えや、」
なんて皆がソファーを空けてくれるから、
甘えるしか、無くなるやんか。
桃「 お、やすみ… 」
黄「 はい、おやすみ 」
いつもならこうやって頭を撫でられるのは
恥ずかしくって嫌やけど、
今日は凄く気持ちよく感じて
すぐに眠りの世界へと誘われた。
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ｲﾛﾊ(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます …！そう言って頂けて嬉しいです ◎ ゆっくりですが加筆して参りますので、お読み頂けたら幸いです。これからもよろしくお願い致します ◎ (2021年3月25日 0時) (
レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！更新楽しみにしていますので、無理をしない程度に頑張ってください！ (2021年3月24日 23時) (レス) id: d72ab54115 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｲﾛﾊ | 作成日時：2021年2月20日 18時
