たぶん、夢。 (ページ7)

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▽

「お兄さん、友達いますか？」

そう私に聞かれたお兄さんは目をまん丸にしてた。

そりゃそうだ

悪い癖が出てしまった…
考えながら話すと、脈絡のない言動をしてしまう。

(これだと、お兄さんが友達いない可哀想な人みたいじゃんか！)

「いや！あの、えっと…「もしかして、新手のナンパですか？」え！？違います！！！」

「ぶっ、あはは！(笑)ほんとに面白いですね…！
あ、友達はいますよ。」

「いやもうほんとにすみません。
怪しい者ではないんです、

苺タルト譲って頂いたお礼といってはなんですが

コレ余ってるんで、
タイミングがあればお友達と一緒に行ってください。」

財布から、
チケットを取り出してお兄さんにプレゼントする。

「お姉さん、いっつも何かくれますね、
スイーツビュッフェのチケット？
ありがとうございます。」

「どうぞどうぞ！行きたかったんですけど、
私こっちに友達いなくて…」

うわぁ、自分で言うと虚しいな…(笑)

お兄さんは、考えている素振りをみせたあと、
パッとこっちを向いて

「あ、そうだ。じゃあ一緒に行きませんか？」

え？なんて？

「え、え？私と？」

「はい、僕もこっちの同僚は
お酒の方が好きな人ばっかりなんですよね、
お姉さんが良ければ。」

良いことでも思いついた！みたいな顔をして
提案をしてくるお兄さん。

「…もしかしてナンパですか？」

「ははっ(笑)お友達として誘おうとしてたんですけど。」

え？

「友達？」

「はい、大谷って言います。よろしくお願いします。」

札幌で、お友達第一号ができました。