084 助船 ページ34
「まずは謝ってよ」
「……」
「謝れよッ！！」
「……っ、ご、ごめんなさい……」
「何に対して謝ってるか理解してる？」
そんなの分かるわけない。
私は別に悪いことなんてしてないのに。
ただ、この場で逆らうなんて危険極まりない。
年は私の方が上でも、男子高校生なんてある程度大人の筋肉なのだから。勝てるわけがない。
「分かんないんだ」
「……」
「じゃ、教えてあげる。１つ目は俺の気持ちを踏み躙ったこと。２つ目は俺に何かされるって被害妄想したこと。俺、かなり傷付いたな〜」
言っていることがめちゃくちゃだ。
いい子たちばかりだと思っていたのに、こんなやつもいたなんて。
「そんな先生がいていいんでしょーか。反省してもらいまーす！」
「ちょっ……？！」
「暴れんな」
「いっ……た……ッ」
「アー泣いちゃった」
突然私の上に馬乗りになって服に手をかけられた。
流石に抵抗しなければまずいと思い、抵抗するも頬を思いっきり殴られ、涙が溢れる。
最早訳が分からなくなってきた。この子は何故こんなことをするのだろうか？
こんなの後でバレるに決まってるのに。バレたら退学になってもおかしくないのに。
ただの腹いせ八つ当たりだけでここまでするって、何故なんだろう、て絶対今考えることじゃない。
「ハイストーップ」
「っ？！」
「あんた、何してんの？」
「な、なんだお前……。１年か？」
「あ、月島、くん……」
涙で前が見辛い中、聞き覚えのある声。
いつもの嫌味を言う楽しそうな声ではなく、明らかに軽蔑を孕んだ黒い声。
欲を言えば、もうちょっと早く来てほしかったです。殴られました私。
「何してんの、早くその人から退いて」
「お前、邪魔すん」
「退けよ」
「っ……」
月島くんのより一層低い声に、男子生徒は退く。
男に乗られるって結構苦しかった。
「お前、ただで済むと思うなよ」
「はあ？ こっちのセリフなんだけど。こんなことしておいて、誰だか知らないけどあんた退学だよ」
「お前、ムカつく野郎だな。せいぜいそのビッチかばったこと後悔すればいい」
「御託はいいから、早く行けば」
そう言って名前も知らない男子生徒を追い出す月島くん。
私はどうしていいか分からず、倒された状態のままだ。
つまりなんだ、仰向けで寝転がっている。
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ぴえん - めっちゃおもろくてもうとにかく好きです。ー日本語が変なのは気にしないでくださいー (2020年8月3日 10時) (
レス) id: 243282b2cc (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - しらすパンさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。頑張ります！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
しらすパン(プロフ) - とても面白くて一気読みしてしまいました!!続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2020年5月29日 21時) (レス) id: d0609b57e9 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - みずきさん» ありがとうございます。今この時世ですからね、お互いステイホームで頑張りましょうね！ (2020年5月17日 19時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - コメ失礼いたします！一からすべて読ませていただきました。とてもおもしろかったです！体調に気をつけて更新頑張ってください。応援しています！(*´∀｀) (2020年5月17日 0時) (レス) id: bace071e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西 | 作成日時：2020年5月16日 21時
