065 恋話 ページ15
「じゃ、私はもう寝るから。君たちもそろそろ終わりにして寝なよ」
「はーい」
「おやすみなさーい！」
「おやすみー」
フワァと欠伸の声が襖の向こうから聞こえる。
相当眠気が限界だったのだろう。
１人抜けた状態でスタートするのも気持ちが乗らない。
それに時間も22時30分を過ぎていた。
彼らの中で次の勝負をやろうと強く言うものはいなく、トランプ大会はたったの２回戦でお開きとなった。
「佐藤さんも言ってたし、もう寝ようか」
「そうだな、俺も落ち着いたら眠くなってきた〜」
「時間も時間だから、電気消せ。そして寝ろ。特に田中と西谷」
「な、名指し？！」
「お前らは常習犯だからな」
「ほんとだよ〜。お前ら寝ててもいびきうるさいし」
３年の辛辣な言葉に少しショックを受けた田中だったが、これも日常だ。
「じゃあ、恋バナしましょ！ 電気消してもできますよ！」
「恋バナっておまえ……女子か」
「だいたいお前の恋バナなんて清水か佐藤さんばっかだろ」
「ま、まあ、へへ……」
「照れるな、気持ち悪い」
「気持ち悪い？！」
田中の必死な姿に、静かにやれよ、とため息を吐きながらも許可を出す澤村。
喜ぶ田中とだが、ほかに喜ぶ者は西谷以外いなかった。
「１年はないのかよ、そういう話」
田中が日向ら１年に話しかける。
といっても、影山と月島は話に参加していないので日向と山口だけだ。
「俺らは別に……、あでも影山がこの前女子にかっこいいって言われてました！」
あいつのどこがいいんだ、と日向は言う。
いつもなら突っ掛かるだろう影山も、今日はもう寝ていた。
「ツッキーも女子人気高いよ」
「月島も？！ あいつら性格悪いくせになー」
「ちょっと、日向聞こえてんだケド」
「げっ、寝てなかったのか？！」
「ま、日向よりはモテるかもねー」
「な、何おう？！」
澤村に言われた通り、小声でやり取りしている彼らだが、同じ部屋だからどうしても聞こえてしまう。
当の澤村はというと騒いでいるわけではないし、もう疲れたので注意することはなかった。
「ま、影山と月島がモテんのは想像できるべ」
「す、スガさんまで……！」
「俺は旭さんや田中さんの方がかっこいいと思うけどな……」
「ひ、ひなたあっ」
「ばーか、男のかっこいいと女子のかっこいいとは違うんだよ」
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ぴえん - めっちゃおもろくてもうとにかく好きです。ー日本語が変なのは気にしないでくださいー (2020年8月3日 10時) (
レス) id: 243282b2cc (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - しらすパンさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。頑張ります！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
しらすパン(プロフ) - とても面白くて一気読みしてしまいました!!続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2020年5月29日 21時) (レス) id: d0609b57e9 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - みずきさん» ありがとうございます。今この時世ですからね、お互いステイホームで頑張りましょうね！ (2020年5月17日 19時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - コメ失礼いたします！一からすべて読ませていただきました。とてもおもしろかったです！体調に気をつけて更新頑張ってください。応援しています！(*´∀｀) (2020年5月17日 0時) (レス) id: bace071e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西 | 作成日時：2020年5月16日 21時
