KissAssassin (ページ11)

今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:12,588 hit

偽装ページ11

－遡ること二時間前－

｢今日もいつもの公園ねー！｣

｢分かってるよ。
じゃあまた後でね。｣

友達にバイバイと手を振り、家に帰る。

その道中、誰かにずっと見られているような、跡をつけられてるような、そんな感覚があった。

まあ、気の所為だろうと思い、鍵を開け、家の中へと入った。

家に着いたのは、午後三時半。

宿題を済ませ、時計に目をやった。

｢やっば。
もう行かなきゃ遅れちゃう！｣

時計の針は、四時を指そうとしていた。

慌てて家を出ると、目の前の道路を男の人が歩いていた。

モデルみたいな、スラっとした体型に、色気を放つ整った顔。

近所にこんなカッコいい人、居たかな？

そんな事より、早く行かなきゃ遅れちゃう！

急いで走り、公園へと向かう。

ドンッ

角を曲がった先で、小柄の男性にぶつかり、尻餅をついてしまった。

｢痛たた。｣

｢大丈夫？｣

優しい声で怪我してないか聞き、手を差し伸べてくれる。

差し伸べてくれた手を掴み、顔をよく見る。

先程見た色気を放つ人もカッコよかったが、子供みたいなあどけなさが残るこの人もカッコいい。

｢大丈夫です！
すいません、前をよく見てなくて、、、｣

平気だよ、と笑って乱れた私の髪の毛を、直してくれた。

｢ありがとうございます。｣

この人のカッコよさと、恥ずかしさで照れしまい、後ろに先程見かけた男の人が居た事に気付かなかった。