総理 ページ47
｢取り敢えず、JOKERさんにAの所に居て貰っている今、対トランパーの作戦を考えるぞ。｣
そう言って、ゼロは全員をアジトに集めた。
｢考えるって、トランパーに突っ込む以外に、何があるんだよ？｣
｢その突っ込む作戦を、もっと突き詰めて考えようって事だろ？
やっぱりフォーはバカだな。｣
｢はあ！？
ふざけんな！！
サードはいつもいつも、俺の事バカにし過ぎなんだよ！！｣
バカにしたサードに、フォーの拳が降り掛かる。
然し、それを華麗に避けたサードに対し、更に腹を立てたフォーの第二の攻撃、回し蹴りが襲った。
だが、、、。
ドンッ
その銃声で、フォーの回し蹴りは、サードの顔に当たる寸前で止まった。
｢はい、喧嘩はそこまでー♪｣
二人の足元に一発撃ったセカンドが、微笑みながら二人に銃口を向ける。
｢次、邪魔したら、、、撃っちゃうぞ♪｣
銃口を向けられてさえいなければ、今のセカンドは、可愛いの一言で終わるのに、残念だ。
｢そこまでにして、早く席につけ。｣
ゼロにそう言われ、フォーはまだ何か、ブツブツ言っているが、皆席についた。
｢作戦を考える前に、KINGとQUEEN、JACKの三人には、あの男について調べて貰ってる。
そして、トランパーへと乗り込む際も、別行動して貰い、俺達をサポートしてくれる。｣
｢でも、あの三人だけで僕達をサポートなんて出来るの？｣
不安に思ったのか、ファイブがそう、ゼロに聞く。
｢あぁ、それなら出来る。
三人と、全員とまではいかなかったが、今まで俺達が助けてきたトランパーの暗殺者達で、QEDという組織を組んだんだ。｣
｢え！
何それ、、、、。｣
ゼロの説明を聞き、勢い良く立ち上がったと思えば、そのままファーストは停止した。
停止しているファーストに、シックスが目の前で手を振りながら、おーいと叫んでいる。
｢QED、、、QEDって、、、。｣
漸く口を開いたと思ったが、次に発した言葉で、全員が爆笑する。
｢カッコよすぎでしょ、、、。｣
この緊迫した空間でのその発言は、皆予想だにしていなかった為、吹き出した。
｢な、何言い出すかと思えば、、、カッコいいって、、、あー、腹が痛い。｣
そう言って、腹を抱えて蹲り、肩を揺らすフォー。
｢何だよー、皆して笑って。
そんな面白い事僕言ってないよー！？｣
｢悪い悪い。
さ、気を取り直して、作戦会議を始めるぞ？｣
ゼロのその言葉で、皆気を引き締め直し、作戦会議が始まった。
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作者名：童子 | 作成日時：2019年11月3日 17時
