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裏切り ページ24

「え?
それ本当?」

「本当だ。
だから、調べて欲しいんだ。」

「分かったけど、今からだと、、、。」

そう言って、ファイブはAの方を見る。

「ん?
何?」

「いや、何でも無いよ?
あ、片付けありがとうね。」

「え、うん。
これくらいしないとね。」

そう言って、テーブルを拭き、食器を洗い始めたA。

「早めに調べて欲しいから、俺が今から代わる。」

「分かった。」

ファイブの返事を聞き、俺はAの方へと近付く。

「え、何?」

それに気付いたAが、不審な顔をしながら、そう俺に聞く。

「何って、今からファイブが仕事をする事になった。
だから、アジトへと戻る。」

「え!
そんなぁ。」

Aは、悲しそうな顔をしながら、俯いた。

「その代わりに、俺が此処に居る事になった。」

Aは相変わらず俯いたまま、何も返事をしなくなった。

それを見兼ねてか、ファイブが口を開く。

「Aちゃん、直ぐ終わらして、戻って来るから。
それまでゼロと一緒に居て?」

お願い、と両手を合わせ、懇願する。

「、、、分かった。
早くしてね?」

「うん。
約束するよ。」

そう言うと、ファイブは走りながらアジトへと向かった。

「そんなに俺が嫌なのか?」

その問いに、返事は帰ってこなかった。

あぁ、俺は明らかに嫌われているな。

でも、どうせこの関係も、長くは続かない。

なら、嫌われた方がマシだ。

本来なら、Aとは一切関わる事が無かった筈なのだから。

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作者名:童子 | 作成日時:2019年11月3日 17時

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