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俺、何してんだろ。

ふと、
そんな言葉が浮かんだ。


疲れてるのかもしれない。
だけどそれはいつものこと。
自分でも“ちゃんとこなしてる”って思ってた。

少なくとも、
Aの前ではそうでいたかった。

『美味しい』って一緒に食べて笑ってくれるAが、
『いっぱい食べてくれて嬉しい』って言ってくれることが、
ただ単純に嬉しくて。


俺がAの作るご飯をいっぱい食べるのは、
好きだからだった。

……最初は、きっとそれだけだったんだと思う。


でも、いつの間にか、
食べることが“心の置き場所”みたいになっていった。


何かに追われてるような感覚。
息が詰まるみたいな焦燥感。

どうしてか分からない不安が、
ふとした瞬間に胸を締めつけてきて…

だから食べた。無理にでも。

口に入れてる間だけは、
その不安が静かになる気がしたから。


仕事のこと。
結果が出ないこと。
いやでも届いてくる嫌な声。

大丈夫って笑っている裏では、きっとどこかが軋んでいた。



でも、満たされたくて食べてるわけじゃなかった。
食べて食べて、
お腹がいっぱいで苦しくなると、
不安や焦りが“違う苦しみ”にすり替えられて忘れられるから。


だから。
いつからか、胃の中に詰め込むように食べるようになって、

気づいたときには、
食べすぎた自分に後悔が襲って、
こんなことをしている自分への自己嫌悪で押し潰されそうになって。

それを全部吐いて、無理やり落ち着かせるようになってた。

「太れないから」とか「プロ意識」とか、
そんな綺麗ごとを言い訳にして。

本当はただ、
気持ちがどうにもならなかっただけなのに。



気づかれてないって思ってた。
俺、うまく隠せてるって思ってた。


吐いた後鏡に映る自分の顔が、他人みたいでも。
こんな自分、Aには見せたくなかったし。

情けない、かっこ悪い、弱い自分を隠したかった。




でも、その夜。


『紫耀、苦しいの……?』

Aがそう言ったとき、
一瞬、時間が止まったみたいだった。

「何が?」って、
笑って誤魔化そうとした。


でも、Aの目がまっすぐで。

ああ、もう……隠せないんだなって思った。



「……わかんない。なんでこんなことしてんのか、俺にも……もう、わかんないんだ」


声に出した瞬間、
張り詰めてたものが音を立てて崩れていくのが分かった。


自分で自分を壊して。
それを隠して。
気づかれないように笑って。

そんな日々に疲れていたみたい。










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Pino(プロフ) - momoさん» コメントありがとうございます💕お気に入りと言っていただけて光栄です!!毎日読み返してくださっているんですか😳ありがとうございます😭 #7公開、もう少々お待ちください💦 (8月14日 17時) (レス) id: 19cca15044 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - #6おつかれさまでした!どのお話もお気に入りです♡毎日読み返してます☺️#7も楽しみにしてます! (8月14日 10時) (レス) id: b62c2f6570 (このIDを非表示/違反報告)
Pino(プロフ) - わんこさん» なんて嬉しいことを🥺ありがとうございます!!病気は、なかなか周りから理解が得られなかったり違う受け止められ方をされていたりすると、孤独で苦しいものだと思うので…。できる限りリアルで、正しい描写ができるように心がけています✍️ (8月10日 23時) (レス) id: 19cca15044 (このIDを非表示/違反報告)
わんこ - なんでこんなにリアルに書けるんですか⁉すごすぎます!続き楽しみにしてます(^▽^)/ (8月10日 16時) (レス) id: 7371aa6456 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Pino | 作成日時:2025年8月2日 23時

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