うるさい友人 ページ27
「昨日大丈夫だった？」
そ、そうだ…！
千冬が勝手に電話切っちゃって…！
当の本人は今、私のお腹辺りをぎゅうっと抱いて、肩に顎を乗っけてる。
「あ、の！大丈夫でした！」
「千冬来たっしょ？あの後また怒られたりしなかった？」
バカバカ！聞こえちゃうから！
余計な事言わないで…ッ！
チラッと千冬を見れば、目を細めジーっと私を睨んでるではないかッ！
「貸せ」
「あっ、ちょっと」
またも私の携帯を奪って、自身の耳へとあてた。
「心配いらねぇよ、今とっても仲良くしてるんで」
「え！！千冬じゃん！何してんの？」
「今？それとも昨日の晩？」
「ななな！何言って、」
「あっ、そういう感じ？」
あははって、一虎さんの楽しそうな笑い声。
隣で、にししって悪戯に笑う千冬。
なんなの、こいつら。
「めでたいねぇ〜」
「だろ？だから邪魔すんな」
「そう言われると邪魔したくなるよね〜」
「そんなだから一虎クン友達いねぇんだよ」
「ひどくね？」
淡々と進む二人の会話に待ちぼうけ。
そんな私に気付き、
ほっぺをスリスリ触って、そこにキスをした。
「もういい？切りますよ」
「あっ、待って待って！」
「なんスか」
「どうだったの？」
「何が？」
「だから昨晩の、」
ブツッ。ツーツー。
虚しく鳴る機械音。
一虎さんどんまい。千冬の判断が正しい。
「ごめんな？この人の電話、もう出なくていいから」
「そうする…」
手元に返ってきた携帯。
ポップアップが浮かび上がれば、一虎さんの名前が。
“良かったね！おめでとう！”
思わず顔が綻ぶ。
そんな私を見て、千冬が不思議そうに首を傾げた。
携帯の画面を向ければ、同じように微笑む千冬。
「すっかり目覚めちまったな」
「出掛ける？」
「いいね！どこ行きてぇ？……あっ！その前に！」
「ん？」
近付く千冬の顔。
さっきの電話で、お預けになった口づけ。
目を閉じかけたその時、ピコンッ、と鳴った通知音。
私たちの間に沈む携帯に、
二人共自然と視線が向かう。
“でさ、昨日の初夜はどうだったの〜？♡”
「……マジでろくでもねぇな」
「……事の発端は千冬だけどね」
……やっぱりこの人、ヤダッ！！！
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えりちゃん - はじめまして！千冬の小説の中でいちばん大好きです♡︎ʾʾ (6月5日 9時) (
レス) @page50 id: 84c92b84c7 (このIDを非表示/違反報告)
いぬ？ - ずっと泣いてました。涙腺しにました。千冬くんのこともっと好きになりました。 (2022年11月5日 12時) (レス) @page50 id: dc4cbab92b (このIDを非表示/違反報告)
華ノ子(プロフ) - 泣きました〜( ;ᯅ; )matsuriさんの作品本当に好きです… (2022年7月29日 2時) (レス) @page50 id: 71c3cf5627 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみさん(プロフ) - 本当にいつもどの作品もmatsuriさまのは素晴らしいです。もう素敵すぎて逆にしんどいです笑 三ツ谷読みたいので、次作楽しみにしております！でもたまに灰谷兄弟の更新もお願いします笑 (2022年7月7日 13時) (レス) @page50 id: e87bae8502 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 初コメ失礼します ! matsuriさんの作品、とても大好きで毎日読んでいます。今回の作品も最高で更新されるたびわくわくしながら読んでいました。この度は完結おめでとうございます！次回作もあらすじ読んだだけでもうすっごく楽しみです！暑いので体調にはお気をつけて！ (2022年7月6日 1時) (レス) @page50 id: d402d271eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2022年5月23日 18時
