二人が可愛すぎです ページ6
ナ「うふふ、お兄様」
完全に二人の世界に入ってしまい、私は蚊帳の外に放り出されてしまった。
さて、何をしようかな。
書き終わった報告書を国木田さんの机の上に置きながら考える。
今来ている依頼は敦達がしてくれているし、報告書も書き終わった。書類整理はやりたくない。……だからと言って何もやらないのは暇すぎる。
そこでふと辺りを見渡すと、とっても可愛い二人を見つけた。
その二人は様々な知育菓子を使って一緒に遊んでおり、その姿がまるで小学生の兄妹みたいで思わず口許が緩んだ。
あっ、確か二人にはクレープを一緒に食べに行くという約束があるんだ。人数は多い方が楽しいし、折角だし三人で行こうか。
『乱歩さん。鏡花ちゃん』
乱、鏡「「ぅ?」」
小さなスプーンを咥えたまま二人が私の方へ振り返る。
っ……可愛すぎる。
激写したい衝動に駆られるがなんとか耐え、二人に近づき話しかける。
『あのですね。仕事が終わったので、三人でクレープでも食べに行きませんか?』
鏡「クレープ……!」
クレープという単語を聞いて鏡花ちゃんの目が輝いた。
乱歩さんをチラリと見てみると、何故かジト目で私を見ていた。
『乱歩さん?』
乱「……いや、何でもないよ。勿論Aの奢りだよね」
当たり前でしょ。と言うように乱歩さんは鼻をふんと鳴らす。
『う”っ、……はい』
元から其のつもりでしたけどね。
『A早く行こ』
鏡花ちゃんが私の服の端をクイクイと引っ張る。
気づけば、さっき迄遊んでいた筈の知育菓子は全て片付けられていた。
『わっ!待って、そんな急がなくても……!』
どこにそんな力があるのか、華奢な腕で私を引っ張って外へ行こうとする。
乱歩さんはその様子を見て、何故かムスッと拗ねてしまって一歩も動いていない。
本当にどうしたのだろうか。このままでは乱歩さんをほって行くことになる。
『乱歩さん、行きましょう?』
そう言って乱歩さんに手を差し伸べると、
乱「っ、しょうがないなぁ」
そう言いながらも私の手を取り、嬉しそうに笑ってくれる。
……羨ましかったのか。
彼の様子ににやけていると「何してんの、置いていくよ!」と怒られてしまった。
鏡花ちゃんは「まだ?」と事務室入口のドアからこっちを見ている。
それはまるで自分に子供が出来たようで、
『っ、今行きます!』
__私もこの世界の一部だと言ってもらえたようで、とても嬉しかった。
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ニーナ(プロフ) - ふわふわさん» ありがとうございます!返信が遅くなり、すみません。作者の都合で非常に遅くなってしまいますが、続編はしっかり完結させるまで書く予定なので、気長に待って頂けると嬉しいです!面白いと言って下さり、本っ当にありがとうございます!! (2020年11月22日 21時) (レス) id: 65a2341deb (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ - 文ストに最近ハマり始めました!本当に面白くて好きです!続編は更新する予定ありますか?もしよければ続きが見たいです(*^^*)これからも応援しています! (2020年11月15日 18時) (レス) id: 9f6e2c3f9c (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - 恋雪さん» ありがとうございます!好きって言ってもらえて、本ッ当に嬉しいです!投稿頑張ります。これからもよろしくお願いします! (2018年8月28日 13時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - もう本当好きです……これからも応援してます!頑張ってください! (2018年8月27日 23時) (レス) id: 2b765a4bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - ところてんさん» ありがとうございます!投稿頑張ります。これからも見守っていて下さい! (2018年8月18日 16時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニーナ | 作成日時:2018年1月2日 5時