争いの幕開け ページ12
話は戻り、今は鏡花ちゃんと敦君の同棲の話をしている。
敦「Aちゃんの家は駄目なんですか?」
『私は良いんだけどね……』
その事に反対した人物をチラリと見る。相も変わらずニコニコと笑っている。
太「駄目だよ。Aちゃんの家はここから社員寮よりも遠いし、何よりポートマフィアが襲ってきたとき、対処できる人が近くに数人居た方が良い。狙われている二人を遠くに居させておくのは危険だ」
『だってさ。私の代わりに鏡花ちゃんを守ってあげて?彼女も同意しているみたいだし』
ぽんぽんと敦の頭を撫でてやる。
敦「……分かりました!頑張ります!」
敦は太宰さんに元気一杯にそう伝える。
それを見て太宰さんは笑みを深くさせた。
さっき太宰さんが言ってた私の家に鏡花ちゃんを住ませない理由。
最もらしい理由に聞こえるけど何か別の意図があるような気がするんだよな。
これが女の勘って奴?
国「おい太宰、早くマフィアに囚われた件の報告書を出せ」
国木田さんがお母さんスキルを発動させ、太宰さんに催促をしに来た。
太「Aちゃ『私もう提出しました。御自分でどうぞ』
言われる前に言っておく。
太「好い事考えた!国木田君じゃんけんしない?」
国「自分で書け」
次に太宰さんは、敦にターゲットを変えた。
太「敦君、今日は君に報告書の書き方を教えようと思う」
敦「こ……この流れでですか?」
太「君にも関わる話だよ。君に懸賞金を懸けた黒幕の話だ」
若干、というかほぼ引き気味の敦だったが、太宰さんの言葉に目を丸くさせる。
敦「分かったんですか!?」
太「マフィアの通信記録に依ると__」
……始まってしまった。もう後には引けない。
今回は何処まで物語に干渉できるだろうか。
誰も死なせやしない。私はどうなっても良い。だけど皆だけは、
谷「大変です!」
バンッと大きな音を立てて扉を開けて入ってきた谷崎君の声に続いて、窓の外からヘリの音が聞こえてくる。
皆一斉に外を確認する。
そこには、探偵社近くの道路にヘリを止め、探偵社へと向かってくる外国人男性二人と女性一人。
先頭を歩く男性がこちらを見てニヤリと笑った。
太「先手を取られたね」
太宰さんは珍しく頬に冷や汗を伝わらせ、引きつった笑みを浮かべる。
それは演技かはたまた本心か。
いつか私が本当のことを言うそのときに聞いてみようかな。
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ニーナ(プロフ) - ふわふわさん» ありがとうございます!返信が遅くなり、すみません。作者の都合で非常に遅くなってしまいますが、続編はしっかり完結させるまで書く予定なので、気長に待って頂けると嬉しいです!面白いと言って下さり、本っ当にありがとうございます!! (2020年11月22日 21時) (レス) id: 65a2341deb (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ - 文ストに最近ハマり始めました!本当に面白くて好きです!続編は更新する予定ありますか?もしよければ続きが見たいです(*^^*)これからも応援しています! (2020年11月15日 18時) (レス) id: 9f6e2c3f9c (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - 恋雪さん» ありがとうございます!好きって言ってもらえて、本ッ当に嬉しいです!投稿頑張ります。これからもよろしくお願いします! (2018年8月28日 13時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - もう本当好きです……これからも応援してます!頑張ってください! (2018年8月27日 23時) (レス) id: 2b765a4bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - ところてんさん» ありがとうございます!投稿頑張ります。これからも見守っていて下さい! (2018年8月18日 16時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニーナ | 作成日時:2018年1月2日 5時