モブアイドル…のはずなのにどうしてこうなった？#２

・ ページ12

*.



ー誕生日会まであと三日ー






真緒「なあA。俺、凛月に申し訳なくなってきた…」






君もか。君もまたそういう夫婦みたいな発言するの？
なんなん？リア充かよ。






A「はいはい、とりあえず買い物済ませような」






今は凛月くんの誕生日プレゼントの買出し中だ。
俺はなんで休日にまで、りつまお(←あんず命名)の夫婦発言(仮)を聞かされているんだ。リア充の会話はリア充の中だけでしてくれ。






*.






なんやかんやあったが、無事に買い物が終わり帰宅中。
駅で衣更くんと別れ、少し狭い住宅街を一人歩く。






〜♪

スマホの通知音がなり、LIMEの画面を開く。
送り主は凛月くんだった。









りつ今日、まーくんとどこ行ってたの









待って、こっわ。
なんで知ってるんだ。もしや口滑らせたのか、衣更くん…？
いや、彼に限ってそんなことはないと信じよう。
“？”無しで送られてくる質問とか超怖いんだけど。







A学校の近くのショッピングモールに行ってたよ






詳しくは言えないけど、間違ったことは言ってない。









---------------------------
ー誕生日会まであと二日ー



凛月「ショッピングモールに行って何してたの？」







ほら来た。やっぱりな。あの後も何かメッセージが来ていたようだったが、内容が怖くてアプリさえも開いていない。つまり凛月くんは、俺と衣更くんが昨日何をしていたか知れないまま一晩を過ごしたのだ。覚悟はしていたが、やはり開口一番がそれか。






A「普通に買い物してブラブラしてただけだよ」

凛月「ふ〜ん…」







何、その反応。そんな不満そうで、しかも疑いの顔向けられても困るんですけど。事実しか言ってないのにな俺。…まあ、詳細は口を裂けても言えないけど。






凛月「ま〜くんが何買ってたのか教えてくれる？」






ね？教えてくれるよね？と言わんばかりの顔で、そして俺の肩をガシイイッと掴む。痛いて。ま〜くん好き好き病がここまで来たらもう末期だ。…逃げよ。






A「し、失礼します！！」







ギギギギ…と肩を掴まれた状態から無理やり回れ右をし、とりあえず全力ダッシュをして逃げた。どうか副会長に見つかりませんように、と願いながら。

ま〜くん好き好き病重症者の凛月くんに、誕生日会当日まで隠しきれるだろうか…。

.

・→←凛月くんお誕生日おめでとう！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す