自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(前編)～ (ページ8)

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8話ページ8

呆然と立ち尽くしていると、ヴォルデモート卿によって杖が喉元に突き付けられた

ヴォ「どういうつもりだ、フローレス…俺様に嘘をつき殺そうとでも思ったか？俺様に適うと？」

『いいえ、私杖持ってないから魔法使えないし…貴方の杖の調子が可笑しいんじゃ？』

杖は最初目覚めた時から手元に無かった、恐らく何も出来ないように没収されたのだろう

するとヴォルデモート卿は酷く冷たい温度の感じられない目でひと睨みしてから杖を下ろし、何か考えている様子だ

ヴォ「…花の精、か…厄介な生き物だ、俺様に歯向かうとはな…ならば良いだろう、代わりのものを用意するまでだ」

左腕を掴まれ、再びそこに杖を向けられる

やめといた方がいいんじゃないかな…

しかし、今度は弾かれることもなく、私の左腕には見知らぬバングルが嵌められていた

肌に印を付けられないならアクセサリーにすればいい、ってこと？

シルバーのバングルは取り外せないほどにぴったりサイズ

取り外せちゃ困るからそもそも魔法かなんかで外れないようにされてるだろうけど

そんなこんなで無事(？)に私は仲間に加わった

臨時メンバーみたいな立ち位置になるけれど

そしてついに私は解放されることになった

私がヴォルデモート卿の居場所を話したら面倒だからと、死喰い人達の拠点は別の場所に移されるそうだ

私は今後どうやって呼び出しに応じればいいのか分からないけれど、きっと何とかなるのだろう

今日はどうやら付き添い姿あらわしで適当な所に送ってもらえることになっていた

誰だろうか

嫌いな人なら触りたくもないけれど

すると1人の男が現れた

真っ黒で…眉間に皺が寄った…蝙蝠みたいな…

『セブルス先生？』

セブ「ｯ！フローレス…？」

ヴォ「よく来たな、セブルス…この娘はお前の生徒であろう？適当な所に送っていってさしあげろ。大事な仲間だ…丁重にな」

ヴォルデモート卿が態とらしく言うと、セブルス先生は目を見開き、穴が開きそうな程に私を見つめた

そういえばセブルス先生は元死喰い人だとハリーが言ってたな…まだ繋がっていたのか

いや、セブルス先生ならスパイとかも出来ちゃいそうだ

ヴォ「聞こえなかったか、セブルス？」

セブ「ｯ、いえ、畏まりました、我が君…行くぞ、フローレス」

『はい。それじゃあまた、ヴォルデモート卿』

形だけでもと思い、一礼してから館を出た

セブルス先生からの視線が痛い